笑顔たっぷり特製弁当 町民ボランティア手作り、高齢者に配布 高森町の「岳寿会」

AI要約

高森町で特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人「岳寿会」と町民のボランティアが協力し、地域の高齢者に無償で弁当を配る活動が紹介されています。

活動の始まりや配布対象、食材の調達方法、ボランティアの参加者など、具体的な情報が記載されており、地域コミュニティのつながりを感じさせる内容です。

高齢のボランティアも活動に参加し、地域のために尽力している様子が描かれています。絆が深まる楽しい活動として定着していることが伺えます。

 高森町で特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人「岳寿会」と町民のボランティアが協力し、地域の高齢者に無償で弁当を配っている。年間で延べ千食以上を提供。活動6年目を迎え、ボランティアは「受け取った人から笑顔で『おいしかった』と言ってもらえるのが生きがい」と笑みを浮かべる。

 岳寿会が「地域のつながりを維持して、お年寄りに元気になってほしい」と2019年4月に始めた。現在の配布対象は、1人暮らしの70歳以上の高齢者ら182人。対象を8地区に分け、第1、4木曜と、第4火曜の月3回で地区ごとに配る。対象者は2カ月に1回程度もらえる。食材は事業者や個人からの寄付で賄い、足りない分は岳寿会が購入する。

 弁当作りを担うのは、67~86歳のボランティア15人。岳寿会が声をかけて集め、開始当初は数人だったが徐々に増えた。

 22日は岳寿会の施設で、コロッケや卵焼き、ゴーヤーの炒めものなどを45食分作った。最高齢の今村キワ子さん(86)は家庭菜園で育てた野菜の寄付もしている。「みんなが一生懸命やっている。一緒に作ったり、和やかに話したりするのも楽しい」と笑う。「私も年を取ったから、来るのは今月でもうよか」とこぼすと、周りから「まだまだ続けてください」と励ましの声が響いた。

 岳寿会理事長の田代元樹さん(56)は「弁当を作る人も生き生きしている。多くの人の協力で成り立っており、できる限り続けたい」と話している。(中島忠道)