【台風10号】西の海上から九州接近は『最悪の進路』 過去の台風で熊本の被害は…?

AI要約

台風10号が熊本県に接近し、非常に強い勢力で暴風域を伴うことが予想されている。

地元の漁師や農家は台風の接近に備え、対策を行っている。

熊本県内では過去の台風被害を踏まえ、警戒が必要である。

【台風10号】西の海上から九州接近は『最悪の進路』 過去の台風で熊本の被害は…?

非常に強い台風10号は、29日(木)から30日(金)に熊本県に接近する見込みで、気象台は早めの対策を呼びかけています。

台風10号は非常に強い勢力で、奄美地方に近づいています。今後も暴風域を伴って北上し、29日(木)から30日(金)かけて九州に接近。熊本県内を直撃するおそれがあります。

天草市の牛深漁港では朝から、台風の接近に備えて漁船をロープで係留する漁業関係者の姿がありました。

天草市の漁師「牛深に一番悪いコースだな、牛深の少し西を通れば一番風が吹くもんね。(漁には)もう出ない」

地元の漁師が「一番悪い」と懸念する、台風10号の進路予想。

西の海上から県内に接近するコースは気象関係者の間でも、「最悪の進路」とされています。

■「最悪の進路」の被害想定

今回の台風10号がもしこのコースをたどった場合、県内ではどのような被害が想定されるのか。

過去には、甚大な被害も出ています。

1つは1991年の台風19号。長崎県に上陸し、熊本市で最大瞬間風速52.6メートルを記録。熊本県内は暴風の被害が大きく、停電も長く続きました。

そしてもう1つが、1999年の台風18号。台風の接近と大潮が重なり、宇城市不知火町では高潮が発生。海水が集落を飲み込み、12人が亡くなりました。

■米農家は早めの稲刈り

動きが遅い台風10号。阿蘇市のアスパラガス農家は、刻々と変わる進路予想を注視しています。

阿蘇市のアスパラガス農家「きのうおとといの予報で(進路予想が)変わったので、だいぶ心配ではあるんですよ」

今後もしばらく収穫が続くため、ハウスのカバーが飛ばされないことを願うしかありません。

阿蘇市のアスパラガス農家「ハウスのバンドを締めたり締めなおしたりとか、あとは様子見るしかないかなとは思っていますけど」

一方、こちらの田んぼでは、予定を1週間ほど早めて急遽、きょう(27日)から稲刈りを始めました。

阿蘇のコメ農家「台風前に一日でも少しでも刈っておこうと思って刈りました。たぶん今度の(台風は)大きいから(稲が風で)倒れると刈りにくくなるからですね」

熊本県内は、29日(木)から30日(金)かけて暴風域に入る見込みです。

台風の速度は時速10キロ未満と遅く、猛烈な風や大雨が長い時間続くおそれがあり、警戒が必要です。