北陸新幹線、敦賀開業後の初めてのお盆期間でどのくらい利用された? 福井県内観光地は好調

AI要約

北陸新幹線金沢―福井間の利用者数が前年比36%増の約29万1千人で、福井県内主要観光地への入り込み客数も好調だった。

北陸新幹線の敦賀開業と土日の曜日配列の良さが利用増加要因で、上越妙高―糸魚川間も最高記録を達成した。

特急の利用者数でサンダーバードが増加した一方、しらさぎは減少した。新幹線開業効果により県内主要観光地もにぎわった。

北陸新幹線、敦賀開業後の初めてのお盆期間でどのくらい利用された? 福井県内観光地は好調

 JR西日本金沢支社は8月19日、お盆期間(9~18日)の北陸新幹線と特急の利用実績を発表した。北陸新幹線金沢―福井間の利用者数は前年同期の在来線特急と比べて36%増の約29万1千人だった。期間中は福井県立恐竜博物館(勝山市)をはじめ県内主要観光地への入り込み客数も好調で、県は新幹線開業効果が続いているとみている。

 金沢―福井間の利用が増加した要因について、同支社の担当者は「北陸新幹線敦賀開業によって北陸に引き続き注目が集まっていた。期間中に土日が2回あり曜日配列が良かったことも要因」と話した。上越妙高―糸魚川間は前年同期比26%増の約39万7千人で、2015年の金沢開業以降で最高となった。

 特急の利用者数は、サンダーバード(京都―敦賀間)が前年同期比8%増の約21万9千人。前年は期間中に台風に伴う計画運休を実施した日があり、9日間で比較した場合は同2%減だった。担当者は「特急ではなく新快速を利用する人も一定数あり、北陸と関西を行き来する人が減っているわけではない」と話した。

 しらさぎ(米原―敦賀間)は同40%減の4万1千人。担当者は「東京―福井間の利用者が米原経由の東海道新幹線から、北陸新幹線に移った影響が大きい」としている。

 期間中の16日には、台風7号の接近に伴う東海道新幹線の運行取りやめで、代替ルートとして北陸新幹線の利用が見込まれるとして、金沢発上りの臨時列車2本を運行。大きな混雑はなかったという。

 一方、県内主要観光地では、県立恐竜博物館の9~18日の来館者数が前年同期比9・6%増の約11万4千人(速報値)。県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(福井市)は同55・1%増の1万1066人と好調だった。県立恐竜博物館は「新幹線の開業効果に加え、リニューアルオープン以降初となる特別展が注目された」とし、関東・甲信越地方からの客数が伸びているとした。

 県によると、美浜、若狭両町にまたがるレインボーライン山頂公園など嶺南の主要観光地もにぎわっていたという。敦賀赤レンガ倉庫の担当者は「新幹線開業効果によって(前年同期に比べて)来場者は多かった実感がある」と話した。