北海道も暑いのに…札幌の高齢者施設、居室に冷房なし7割 施設団体「命に関わる」 公的支援求める声

AI要約

札幌市内の入居型高齢者施設の7割が冷房を設置していないことが判明。猛暑により入居者が体調を崩す事例も。施設団体は支援を要請。

札幌市老人福祉施設協議会の調査では、冷房がない施設が多数で、体調不良の入居者も報告されている。多くの施設が補助金があれば設置したいと考えている。

高齢者施設の冷房設置について、既存施設は補助の対象外であることが課題となっている。

北海道も暑いのに…札幌の高齢者施設、居室に冷房なし7割 施設団体「命に関わる」 公的支援求める声

 特別養護老人ホームなど札幌市内の入居型高齢者施設の7割が、入居者の居室にエアコンなどの冷房を設置していないことが施設団体の調べで分かった。近年の猛暑により、冷房のない施設の多くで入居者が体調を崩していることも判明。施設団体は、自主財源での整備は困難として、札幌市や道に、整備費への補助など支援を要請している。

 調査は、札幌市内の特養ホーム、養護老人ホーム、ケアハウスなど109施設が加盟する札幌市老人福祉施設協議会が昨年度実施。74施設が回答した。居室の冷房について「設置されていない」は54施設(73%)。「一部に設置」は8施設(11%)、「全居室に設置している」は12施設(16%)だった。

 「設置していない」「一部に設置」と回答した62施設に「冷房がないことで体調を崩した人がいたか」と尋ねたところ、7割弱に当たる42施設が「いた」と回答。今後の設置については47施設が「予定はないが補助金給付があるなら設置したい」とした。

 厚生労働省や道によると、高齢者施設の冷房設置について、建物新設時は国や道の補助制度の対象となるものの、既存施設については老朽化などの大規模改修時を除いて対象外だ。