新作立佞武多「閻魔」勇壮に/五所川原

AI要約

五所川原立佞武多が開幕し、新作大型立佞武多「閻魔」などが練り歩いた。

今年は吹き流し方式を導入し、16台のねぷたが勇壮に中心街を進んだ。

青森ねぶた祭、弘前ねぷたまつりも盛り上がりを見せている。

新作立佞武多「閻魔」勇壮に/五所川原

 青森県五所川原市の五所川原立佞武多(たちねぷた)が4日開幕し、高さ約23メートルの新作大型立佞武多「閻魔(えんま)」などが中心街を勇壮に練り歩いた。「ヤッテマレ、ヤッテマレ」のかけ声が響く中、大型3台を含む16台のねぷたが約1.3キロのコースを進み、奥津軽の夏を盛り上げた。

 今年は1地点からねぷたを順次出発させる「吹き流し方式」を5年ぶりに実施。午後7時に花火が上がると、旧ロータリー交差点から各ねぷたが順番にスタートし、軽やかなはやしの音色と威勢の良いかけ声が夜空に響き渡った。

 ねぷた表現師の忠汰(ちゅうた)さん(48)=本名・齊藤忠大=が制作した「閻魔」は、三つの大きな目が鋭くにらむ迫力の作品で、沿道に詰めかけた観衆を魅了。三沢市から来たグラス礼藍(れいらん)さん(7)は「閻魔さまが格好良かった。立佞武多が大きくて首が痛くなったけど、すごく楽しかった」と感激していた。

 主催者によると、初日の観客は6万8千人。「閻魔」と昨年完成した「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」、一昨年デビューの「暫(しばらく)」の大型3台は期間中毎日出陣する。最終日の8日には五所川原市出身の歌手・吉幾三さんも5年ぶりに登場する予定。

 3日目を迎えた青森ねぶた祭は、大型ねぶた17台と大太鼓1台が合同運行。青森ねぶた祭実行委員会によると、携帯電話の位置情報を基に算出した前日の3日の人出は約21万人で、昨年の同じ日より5万人多かった。

 4日目を迎えた弘前ねぷたまつりは、大太鼓や33団体のねぷたが弘前市中心部の土手町コースを練り歩き、沿道に詰めかけた観衆を勇壮な武者絵で沸かせた。5、6日はJR弘前駅周辺の「駅前コース」を運行する。