青森県・宮下宗一郎知事が齋藤健経済産業大臣と会談して「4項目」要望 むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設の稼働に向けて

AI要約

2024年9月までの事業開始を目指している青森県むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設を巡る齋藤経済産業大臣と宮下知事の会談で、核燃料の搬出先について再処理工場の対応が検討される意向が示された。

宮下知事が要望した4項目や県民の懸念が示された中間貯蔵施設に関する情報開示が進む中、再処理工場の長期利用が検討される。

宮下知事は安全協定締結で国の同席や立地自治体の意見を重視し、核燃料の搬出先や事業の安全性について協議を進めている。

青森県・宮下宗一郎知事が齋藤健経済産業大臣と会談して「4項目」要望 むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設の稼働に向けて

2024年9月までの事業開始を目指している青森県むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設を巡り、齋藤経済産業大臣は宮下知事との会談の席で、貯蔵期間終了後の核燃料の搬出先について、六ヶ所村の再処理工場を想定した対応を検討する意向を示しました。

宮下知事は23日午後、東京都内で齋藤健経済産業大臣と会談し、中間貯蔵施設に搬入した使用済み核燃料の搬出先の明確化や、原子力核燃料サイクル政策の推進など4項目について要望しました。

中間貯蔵施設を巡っては、事業開始に必要な安全協定締結に向けて、県は7月上旬に、県内6か所で県民説明会を開きました。

いずれの説明会でも、出席者から最長50年となる貯蔵期間が終了したあとの使用済み核燃料の搬出先について、施設の外に出すのか懸念する声が相次いでいました。

23日の会談で、齋藤大臣からは、現在、議論が進められている次期エネルギー基本計画において搬出先についての具体化をめざし、六ヶ所村の再処理工場の長期利用や再処理工場での核燃料の処理を想定した課題や対応を検討するといった回答がありました。

青森県 宮下宗一郎知事

「エネルギー基本計画に記載するというような示唆を頂いておりますので、そういうふうな努力をしていただけるということを明言していただいていますので、それは青森県にとっては非常に大きな判断だろうという風に考えています」

また、会談の中で宮下知事は事業者との安全協定を締結する際には、締結の場に国が同席するよう求め、齋藤大臣はこれに同意しました。

また、宮下知事は23日の午前中には、貯蔵事業に関わるリサイクル燃料貯蔵や東京電力など3社と面会し、事業が困難になった場合に、核燃料を施設外へ搬出するなど4点について確認。文書での取り交わしを要請し、各社から了承を得たということです。

安全協定締結を巡っては宮下知事は24日午後に、むつ市の山本市長から立地自治体としての意見を受けることになっていて、今後の判断材料にするとしています。