「推進していてこんな説明姿勢って真面目にやってるのかってレベル」両県知事から厳しい意見も…原子力規制委 地元と意見交換 島根県初開催

AI要約

原子力規制委員会が島根原発2号機の再稼働計画に関する視察を行い、安全性について確認した。

地元の知事や市長らとの意見交換では安全性の説明不足に対する厳しい意見が出された。

自然災害への対策や備えが改めて要望され、原子力規制委員会も中国電力の保安姿勢に対する厳しい検査を強化する意向を示した。

「推進していてこんな説明姿勢って真面目にやってるのかってレベル」両県知事から厳しい意見も…原子力規制委 地元と意見交換 島根県初開催

厳しい意見も上がりました。

年内の再稼働が予定されている松江市の島根原発2号機について20日、原子力規制委員会の山中委員長らが視察に訪れ、山陰両県の知事らと意見交換しました。

松江市の島根原発を視察したのは、原子力規制委員会の山中伸介委員長らと原子力規制庁の職員、あわせて11人です。

山中委員長が島根原発を訪れるのは6年ぶり3回目で、今年12月に再稼働を計画している2号機周辺の管理区域設備を見学したほか、事故が起こった際のシステム、対応などについて話を聞き安全性について確認しました。

原子力規制委員会 山中伸介 委員長

「今日視察した限りにおいては安全対策工事は的確に実施をされているという印象でございます。安全第一に事業を進めていっていただきたい」

原子力規制委員会が行う原子力施設に関する問題についての地元との意見交換は島根県では初開催です。

視察後、開かれた会議には丸山知事・平井知事、周辺の市長らが出席。国による県民への安全性の説明が足らないと厳しい意見があがる場面も見られました。

島根県 丸山達也 知事

「原子力発電所の再稼働を政府が推進してないんだったら構いませんけど、推進していてこんな説明姿勢って真面目にやってるのかってレベル」

鳥取県 平井伸治 知事

「地元として不安を生じているのは事実です。安全の審査をした、それが今も有効だとおっしゃるのであれば具体的に教えて頂きたい」

福島第一原発事故によって規制が強化されたものの、能登半島地震では石川県の志賀原発で外部から電気を受けるための変圧器が壊れるなどしていて、自然災害に対する対策や備えを徹底するよう改めて要望が伝えられました。

原子力規制委員会 山中伸介 委員長

「改めて強いご要望が出たのは今後の厳しい検査を中国電力に対してしてほしいという、中国電力の保安姿勢に変化がないかどうか、その点については厳しく点検してまいりたいと思ってます」

全国の原発で唯一、県庁所在地にある島根原発。

2号機再稼働の計画が迫る中、安全性について県民にとって分かりやすい説明が求められます。