【ふくしま創生臨時支局・矢祭町】空き家再生し福島県矢祭町を元気に 有限会社「そうだ」が移住促進へ新事業

AI要約

福島県矢祭町の有限会社「そうだ」が、空き家を再生して地域活性化に取り組む新事業を始動。

地域の活力を取り戻すために、空き家の管理、リフォーム、売買仲介を一括して行う。首都圏在住者に移住や二地域居住の拠点として売り込み。

月額3300円で空き家の維持管理を行い、建物の資産価値を保つ。町の活性化を通じて若い世代の人口流出を防止する取り組み。

【ふくしま創生臨時支局・矢祭町】空き家再生し福島県矢祭町を元気に 有限会社「そうだ」が移住促進へ新事業

 水道工事などを手がける福島県矢祭町の有限会社「そうだ」は、町内の空き家を再生して人を呼び込む新事業に乗り出した。建物の管理やリフォーム、売買仲介を一括して請け負う。福島県最南端にある町の立地を生かし、首都圏在住者らに移住や二地域居住の拠点として売り込む。宗田浩一社長(52)は「人口減少に歯止めをかけ、町に活気を取り戻したい」と意気込む。

 高齢化や人口減少などを背景に空き家が増え、地域の活力が衰えていく状況に宗田社長が危機感を抱き、社業で培った技術を生かして地域活性化につなげようと始めた。

 空き家物件の情報などを交流サイト(SNS)などで発信する。移住や店舗出店の希望者がいれば、住宅売買を仲介する。空き家を同社が買い上げ、リフォーム物件として売り出すことも想定する。宗田社長は「距離的に都心に近く、二地域居住の拠点として提案したい」と話す。

 建物の維持管理のため、月額3300円(税込み)で空き家の庭木や外観の写真を撮影し、所有者に月1回報告するプランもある。希望に応じて、室内の簡易清掃や漏水の点検などを別料金で引き受ける。建物の資産価値を保つほか、近隣とのトラブルや犯罪被害の防止につなげる。

 町外から人を呼び込み活気を生むことで、若い世代の人口流出の防止にもつなげたい考えだ。宗田社長は「社業を通じて長く安心して暮らせる地域づくりに貢献する」と語った。