大雨の日のアンダーパスでの車水没事故、原因は業者の人手不足と判明 広島県海田町

AI要約

広島県海田町で大雨による冠水で通行止めになった国道2号のアンダーパスで車が立ち往生し、遮断機を作動させていなかったことが明らかになった。

事務所は緊急時の対応を見直し、派遣要員を増やすなど対策を講じることを決定した。

同事務所は再発防止のため、現場の態勢を強化し、マニュアルの作成を進めている。

大雨の日のアンダーパスでの車水没事故、原因は業者の人手不足と判明 広島県海田町

 大雨による冠水で1日朝、通行止めになった広島県海田町の国道2号のアンダーパスで車1台が立ち往生した問題で、現場の担当者が車の誘導に追われ、遮断機を作動させていなかったことが、道路を管理する県西部建設事務所への取材で分かった。同事務所は緊急時の派遣要員を倍以上にするなど運用を見直す。

 同事務所によると、現場のアンダーパスでは1日、午前6時10分から7時50分まで通行止めにし、委託業者の2人がそれぞれ東西の出入り口で車の誘導に当たった。規制解除まで車が途切れず、道路脇にある遮断機の制御盤を操作する暇がなかったという。

 この間、車1台が進入し、水に漬かって動けなくなった。運転手は自力で脱出し、けが人はなかった。車は水が引いた後にレッカー車で移動したという。両出入り口には遮断機のほか電光掲示板があるが、冠水への注意を促すだけで「通行止め」を知らせる内容ではなく、規制に気付かず進入した可能性がある。

 周辺の国道2号は東広島バイパスの開通を受けて今年4月、国から県に管理が移行。現場のアンダーパスでは規制時の人員配置や作業手順などの具体的なマニュアルはなかった。

 同事務所は今回の事態を受けて対策を検討。通行止めに際して遮断機を確実に下ろせるように業者からの派遣人数を4人以上に増やし、県職員も立ち会うと確認した。冠水状況をより早く把握するため監視カメラの設置も検討するという。

 現場のアンダーパスでは、2021年7月にも電光掲示板が作動せず車が1台水没した。同事務所は「再発防止に向けて現場の態勢を強化し、マニュアルをつくる」としている。