有志ら9人がとうしろ台城跡の環境美化に汗 南房総（千葉県）
AI要約
南房総市和田地区の地元有志らで組織する「とうしろ台城里山プロジェクト」が、とうしろ台城跡で竹やぶの伐採などに取り組む。
台地を生かした山城は境井氏の居城で、20年前から耕作放棄地となっていた。
竹の伐採作業や史跡の整備を通じて埋もれた歴史的資産を地域活性化につなげようとする活動が続いている。
南房総市和田地区の地元有志らで組織する「とうしろ台城里山プロジェクト」（鈴木博代表）の会員9人が、同地区のとうしろ台城跡で竹やぶの伐採などに汗を流した。
同市和田町小川の中央にある台地を生かした山城で、千葉氏一族といわれる境井氏の居城だったと伝えられている。跡地は畑として使われていたが、20年ほど前から耕作放棄地になっており、竹やぶになっていたという。
地域に眠る歴史を再発見しようと、同城跡で繁茂した竹の伐採などの環境整備に令和5年度から取り組んでいる同会。同年には県里山林保全整備推進地域協議会の「森林・山村多面的機能発揮対策交付金事業」に採択され、計画区域の1・3ヘクタールの整備にかかる費用の一部援助を受けながら活動しており、今年度も引き続き取り組みを行っている。
この日は、郷土に残る伝承や史跡を市内外に発信しようと同地区で活動する「歴史の郷へ応援団三原」の会員らも作業に協力。各自持参した道具を使って、竹やぶの開拓や新芽の刈り取りを行い、計画区域のうち、約6割の伐採を終えた。
また、伐採中に竹やぶの中から約100本のイチョウを発見。木の健康状態も良く、秋には黄色に色づくイチョウを楽しめそうだという。
同会では「埋もれてしまっている歴史的資産を、地域活性化につなげられれば。竹やぶの開拓後は、訪れる人に城跡を楽しんでもらえるように整備を進めていきたい」と話している。
