『積読』は「将来の楽しみを集めている」東京からUターンした編集者の女性が開いた“個性的”な書店 転機となったのは2021年の夏―。父親が倒れたことで帰った地元は「アートの街」になっていた

AI要約

新しくオープンした青森県十和田市の書店「TSUNDOKU BOOKS」は、個性的な品揃えと温かい会話で注目を集めている。

店主の長嶺李砂さんは東京からUターンして開店し、自身の積読をメインにしたセレクトにこだわっている。

地元の賑わいを感じた長嶺さんは、十和田市の中心街で書店をオープンすることを決意し、地域に新たな魅力をもたらしている。

『積読』は「将来の楽しみを集めている」東京からUターンした編集者の女性が開いた“個性的”な書店 転機となったのは2021年の夏―。父親が倒れたことで帰った地元は「アートの街」になっていた

青森県十和田市の中心街に5月にオープンした新たな書店。その個性的な品揃えで、いま人気を集めています。

店主は東京からUターンした編集者の女性で、本を手にする魅力を体感してもらうために開店に踏み切りました。

■人気書店の「個性的な品揃え」と「暖かい会話」

十和田市の中心街で2024年5月にオープンした書店「TSUNDOKU BOOKS」です。その特徴は、なんといっても個性的な品揃え、そして、店主である長嶺李砂さん(40)との暖かい会話です。

長嶺さんと客とのやり取りの様子

長嶺さん

「これ(本)結構最近出たんですけれども。すごい好きでいいなと思って注文したんですよ。面白くないですか?」

客の女性

「すごい珍しいですよね?」

長嶺さん

「ねぇ~珍しいんです」

お客さんが買い求めたのは釣り好きの寿司職人が書いたという、その名も「すし本」!中身が気になります!また、こちらの本は「世界の国からいただきます!」。表紙を見るだけでも楽しくなります。

このほかにも、ポップ付きで長峰さんが2023年に読んだ本で一番面白いと思ったとお勧めする「生活フォーエバー」。実に、こだわり抜いたラインナップとなっています。

■転機となったのは2021年の夏…

長嶺李砂さん

「コンセプトは店名の通り、私の積読(つんどく)をメインにしているけど、私が読んでよかった本と、これから読みたいと思っている本しか置いていないです」

長嶺さんは、高校を卒業するまで地元・十和田市で青春時代を過ごしました。その後、東京の短期大学を卒業してからライターや編集者などとして働いてきました。

転機が訪れたのは2021年の夏です―。

父親が病に倒れたことをきっかけに地元・十和田へ月に2回ほど帰るようになりました。そのとき、知ったのが自分が引っ越したあと、十和田が「アートの街」として成長し、新たな賑わいが生まれようとしていることでした。

■「ここだったら、私もお店をオープンして楽しくできそうだな…」

長嶺李砂さん

「個人店がそこにあることで、ぐっと生活の面白味が広がっていくと思っています。ここだったら、私もお店をオープンして楽しくできそうだなと思ったので、ここに店を作りました」