ゆっくり移動し楽しく買い物 商店街で小型自動走行モビリティー実験 神戸市と関電など

AI要約

神戸市、関西電力、関電子会社のゲキダンイイノ(大阪市)は小型自動走行モビリティーの実証実験を神戸市中心部で始めた。

モビリティーはゆっくりとした速度で走行し、センサーで人や障害物を検知して減速・停止する。

実験では商店街に設置した人工知能(AI)カメラでモビリティー走行の影響を検証する。

ゆっくり移動し楽しく買い物 商店街で小型自動走行モビリティー実験 神戸市と関電など

神戸市、関西電力、関電子会社のゲキダンイイノ(大阪市)は22日、小型自動走行モビリティー(乗り物)の実証実験を、神戸市中心部の神戸三宮センター街で始めた。28日まで。ゆっくりとした速度と、センサーで人や障害物を検知して減速・停止するのが特徴で、気軽に乗り降りして買い物や観光に利用することを想定している。

神戸市が進める三宮地区再整備の一環。モビリティー(全長約1メートル20センチ、全幅約70センチ)はゲキダンイイノが開発した電動車で、最大3人が立った状態で乗り、最高時速3・5キロで走行。手すり部分に触れて速度調整や停止の操作を行う。

実験ではあらかじめ設定された約140メートルのルートを走る。商店街に設置した人工知能(AI)カメラでとらえる人の流れのデータを活用し、モビリティー走行で歩行者を妨害していないかなどの影響を検証する。

ゲキダンイイノは羽田空港や大阪・御堂筋など全国15カ所で実験してきたが、人通りの多い商店街では初の試み。同社の嶋田悠介座長(代表)は「移動しながら新しい店を見つけるなどの幸福な体験を提供できれば」と話した。

自動走行や次世代移動サービス「MaaS(マース)」など新技術を活用して快適な移動を目指す「スマートモビリティー」は、高齢化で移動が困難な場面が増えていることを背景に、全国で取り組みが進む。

令和5年度には、大成建設、KDDI、三菱電機など10社・団体が東京・西新宿で、オンデマンドで人を運ぶタクシー型自動走行車両の実験を展開。経済産業省と国土交通省は元年から自治体や企業への支援事業を進め、スマートモビリティーの普及を図っている。(牛島要平)