AI防犯カメラ「客引き行為は禁止されています」、人の滞留検知して音声…神戸・三宮で実証実験

AI要約

兵庫県はAIを活用した防犯カメラの実証実験を神戸市中央区の三宮北部地域で始めた。

県は客引き行為を禁止地区に指定し、効果を検証するための取り組みを行っている。

斎藤知事は繁華街のにぎわい回復に伴う客引き増加に対応するため、抜本的な対策を検討する考えを示した。

 兵庫県は20日、条例に基づき客引き行為の「禁止地区」に指定されている神戸市中央区の三宮北部地域で、AI(人工知能)を活用した防犯カメラの実証実験を始めた。人の滞留を自動検知し、音声を流したり、指導員が現場に急行したりして注意喚起や指導を行う。来月19日まで実施し、効果を検証する。

 県は2015年に繁華街で客引き行為を全面的に禁止する条例を制定。同年10月に同地域、今年5月には西宮市の阪急西宮北口駅北西地域とJR甲子園口駅南側地域を禁止地区に指定したが、客引き行為は減少していないとの指摘もある。

 実証実験では、AI防犯カメラをサンキタ通り商店街と生田新道の2か所に設置。撮影エリア内の滞在人数が一定以上になると「客引き行為は条例で禁止されています」などの音声を流すほか、指導員にスマートフォンで通知し、現場確認に向かわせる。

 この日、斎藤知事らが現場を視察。斎藤知事は「コロナ禍が明け、繁華街がにぎわいを取り戻すにつれて客引きも増加傾向にある。新たな視点を取り入れて、抜本的な対策を検討する」と述べた。