【マイホームの間取り提案】後悔しない水回りの作り方!脱衣室や家事動線のポイントを解説

AI要約

シニア夫婦と共働き夫婦の住まいのこだわりに関する調査結果を元に、効率的な家事動線が重要であることが示されました。

水回りの間取りを考える際には、水回りの集約化や回遊動線の確保、適切な収納スペースの設置などがポイントとなります。

玄関からのアクセスのしやすさにも注意が必要であり、外部からの汚れを持ち込まない工夫も必要です。

【マイホームの間取り提案】後悔しない水回りの作り方!脱衣室や家事動線のポイントを解説

水まわり住宅総合機器メーカーであるTOTO株式会社が2019年9月に全国で行った「世帯別にみる水まわりの利用実態」に関するインターネット調査によると、住まいのこだわりについて重視しているもの(複数回答)は、シニア夫婦が「リラックスできる空間(73.5%)」が最も多かったのに対し、共働き夫婦は「効率的に家事を行うこと(62.0%)」が最も多くなっています。

なお、シニア夫婦においても「効率的に家事を行うこと」と回答した方は59.5%で、第三位となっています。

したがって住宅のプランニングをするにあたっては、効率的に家事を行うことができるように使いやすい家事動線を心掛けることが非常に重要になります。

そこで本記事では、浴室や脱衣室などの水回りの場所や、使いやすい家事動線の作り方について紹介します。

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動線とは「人の動きや経路を線で表したもの」のことをいいますが、住宅の間取りを考える上では家事をこなす中で行き来する「家事動線」を重視することが求められます。

毎日行う家事といえば調理や洗濯、掃除、炊事を行うための買い出しなどがありますが、特に水回りの動線に優れた家は家事の効率を高めて家族全員が快適に過ごすための条件のひとつになります。

そして家事動線が最適化されれば毎日の家事に使う時間や体力の負担も軽くなるでしょう。

水回りの動線に優れた間取りを作るポイントには、次のようなものがあります。

●水回りの集約化

キッチン、浴室、洗面脱衣室などの水回りを集約化することで、無駄なスペースを減らしながら家事効率の良い間取りを作ることができます。

たとえば「入浴のために着衣を脱ぐ→洗う→干す→洗濯物を取り込んでたたむ→収納する」といった洗濯に必要な一連の作業工程を1か所でまとめてできるような間取りにすることで、移動にかかる時間や手間を省略して家事の負担を軽減することができます。

さらにキッチンとランドリースペース、ファミリークローゼットを隣接させるようにすると調理しながら洗濯することができ、収納までまとめて行うことが可能になります。

一方、キッチンからランドリースペースまでの距離が離れていたり、水回りが分散していたりする間取りの場合には、家事の同時進行が難しくなってしまいます。

したがって家事の同時進行を前提としたプランニングを行うことが非常に重要です。

そして水回りをまとめて配置した間取りにすることで、建築コストを安く抑えることにも繋がります。

●回遊動線でできるだけ行き止まりを少なくする

水回りは家族が同時に使用することが多いので、混雑や衝突を避けるための工夫が必要になります。

たとえばキッチンの出入り口や行き止まりの場所にコンロや冷蔵庫があると、調理中に家族が行き交って作業の進行に支障を及ぼすことがあります。

家の中の行き止まりを無くしてぐるりと回れるようにすることを回遊動線といいますが、プランニングの際に回遊動線や通路の幅を意識することで、家族の動線が重なって家事の進行に支障が生じることを避けることができます。

具体的にはキッチンの両側からアクセスできるようにしたり、多人数で調理ができるようにアイランド型のキッチンにしたりする方法や、キッチンと洗面脱衣室をつなげて回遊できるようにする方法などがあります。

回遊性のある間取りの家事動線は移動距離を短縮して家事のストレスを軽減します。

●水回りには適材適所に収納を設ける

使い勝手の良い水回り空間を実現するためには、適材適所に収納を設けることが大切です。

キッチンには食材や調理器具などを収納するための十分なスペースを確保することはもちろん、ランドリールームの近くにタオル類やルームウェア、下着などをまとめて収納するスペースがあると家事の負担を軽減することができます。

●玄関からのアクセスのしやすさにも留意する

近年ではコロナウイルスの感染拡大などの影響などもあって、外部の汚れを家の中に持ち込まない間取りが人気です。

そのため帰宅後すぐに手洗いや入浴ができるように、玄関近くに洗面脱衣室や浴室を設けた間取りが増えているようです。

しかし玄関近くにある洗面脱衣室や浴室は冬場には寒くなることが多く、来客が多いご家庭の場合には夜に来客があると浴室に入りにくいといったデメリットがあります。

したがってそれらを解消するための工夫が不可欠となります。