在留邦人保護、不安ほどく 海自航空管制隊企画審査隊、阪本真里恵2等海尉(38) 国民の自衛官 横顔③

AI要約

2023年4月、アフリカ北東部スーダンの情勢不安を受けた在留邦人の保護に携わった自衛隊員450人が赴任。

保護の際には安全確保だけでなく、被保護者のプライバシーと不安への配慮に心を砕いた。

航空管制官で、厚木航空基地で自衛隊機の安全な離着陸を担当しており、幹部試験に合格し、後輩へのサポートに意欲的。

在留邦人保護、不安ほどく 海自航空管制隊企画審査隊、阪本真里恵2等海尉(38) 国民の自衛官 横顔③

ソマリア沖・アデン湾での海賊対処活動のため日本がアフリカ東部ジブチに開設した自衛隊拠点に赴任中の2023(令和5)年4月、アフリカ北東部スーダンの情勢不安を受けた在留邦人の保護に携わった。

通常は隊員や関係官庁の職員約300人が活動する拠点に、邦人輸送に必要な人員を含め450人を収容する必要があった。一般の民間人、中には乳幼児連れもおり、安全確保はもちろんプライバシーへの配慮も求められる中、「恐怖を感じている方も多い」と積極的に声を掛け、不安を和らげる対応に心を砕いた。

航空管制官として、厚木航空基地で自衛隊機の離着陸をコントロールしている。滑走路に着陸し、すぐに離陸する訓練など特殊な飛行をすることもある航空機の安全を守っている。

京都市出身。大学を卒業し八百屋に就職するも、やりたいことに迷っていた時期にパンフレットで自衛隊に多様な職種があることを知った。

「自分にあう仕事があるかもしれない。それが日本の安全を守ることにつながる」と中途採用で平成23年4月に入隊。「空と海が好き。どちらもあるのが海上自衛隊だった」と振り返る。

飛行場全体の運用にも興味がわき、幹部試験にも挑戦、見事に合格した。管制官は男女隔てなく活躍できる職種。「幹部の仕事は、部下が仕事をしやすくすること。後輩が何でも相談できるような幹部になりたい」と話した。(高木克聡)