「すじこ」と「いくら」の違いは「ほぐれ具合」だけと聞いたのですが、本当ですか? 「栄養価」などに差はないのでしょうか…?
すじこといくらは、サケやマスの魚卵を指すが、加工方法や成熟度合いで異なる。
すじこは卵巣膜に覆われた卵で、いくらよりも小さく潰れやすい食感が特徴。
いくらは卵を取り出して加工されるため、粒が大きくプチっとした食感が楽しめる。
ご飯のお供として定番の「すじこ」と「いくら」。スーパーなどで見かけることも多いと思いますが、違いが分からない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、それぞれの特徴や違い、栄養価、値段の差について解説します。ぜひ参考にしてください。
すじこといくらは、どちらもサケやマスの魚卵のことを指すようです。すじこといくらの違いを表1にまとめました。
表1
※筆者作成
すじこといくらの違いは、加工方法と卵の成熟度合いです。そのため、粒の大きさや食感も異なるといわれています。
すじこは、卵巣膜に覆われたままのサケやマスの卵のことをいい、卵が筋のように繋がっていることから「すじこ」と呼ばれています。いくらに比べるとまだ卵が成熟しておらず、サイズが小さく潰れやすい傾向があるので、やわらかい食感が特徴のようです。
いくらは、サケやマスの卵巣の中から卵の粒を取り出してバラバラにほぐし、加工したものです。成熟した卵巣から作られるため、粒が大きく皮に弾力があり、プチっとした食感を楽しめるでしょう。
また、すじこといくら本来の味は、同じ食材であるためそれほど違いがありません。ただし、塩漬けや醤油漬け、味噌漬けなど、加工される際の調味料によって変わります。
マスのいくらとすじこの醤油漬け500グラムの価格を比較します。価格の比較は表2の通りです。
表2
※筆者作成
今回の比較では、いくらの方が高い価格で販売されていることが分かりました。いくらを作る際には、卵巣の中から卵を取り出してバラバラにほぐす必要があります。加工に手間がかかるため、いくらの方が価格が高くなりやすいようです。
ただし、サケかマスかなど、種類によっても価格が異なります。また、加工方法やメーカーによっても価格は変わるため、あくまで参考程度にしておくとよいでしょう。
すじこやいくらには、以下のような栄養成分が含まれているようです。
●脂質
●タンパク質
●ビタミン
●アスタキサンチン
ビタミンの吸収を助ける「脂質」、筋肉や臓器を作る「タンパク質」、体の酸化を防ぎ、骨を健康に保つ「ビタミン」、高い抗酸化作用を持つ「アスタキサンチン」など豊富な栄養素が含まれています。
塩分量やコレステロールに気をつけながら適量を食べるのであれば、健康にもよい食材と考えられます。