【朝めし自慢】鈴木好次(料理人・70歳)「卵と多種類の野菜が一日の活力源です」

AI要約

料理人の鈴木好次(すずきよしつぐ)さんが30数年創り上げた独自の割烹料理の源は、毎朝欠かさない卵とチーズ、多種類の野菜の朝食である。

学芸大学駅近くにある和食の名店『割烹すずき』は、鈴木さんのこだわりの食材選びと寛いだ雰囲気で知られている。

鈴木さんは15歳で上京し、寿司店での15年間の修業を経て、30歳で独立。書物や食べ歩きを通じて自身の料理のスタイルを確立してきた。

【朝めし自慢】鈴木好次(料理人・70歳)「卵と多種類の野菜が一日の活力源です」

独自の割烹料理を生み出して30数年。今も進化する料理人の活力の源は、卵とチーズ、多種類の野菜を欠かさない朝食だ。

(写真について)

前列左の大皿から時計回りに、クロワッサン、クロワッサンベリー、ミックスリーフとミックスビーンズ、パプリカ、人参のサラダ、ブロッコリー、ゆで卵、トマト、野菜のピクルス(大根・胡瓜・人参・紫カリフラワー)、チーズグラタン(イタリアンパセリ)、果物(島バナナ・苺・蜜柑)、コーヒー。パンは『グテ』学芸大学店(電話:03・5724・3258)のクロワッサン2種が気に入っている。サラダにはドレッシングをかけずに、それぞれの野菜の持ち味を楽しむ。

東急東横線・学芸大学駅から徒歩数分、商店街を抜けた住宅地の一角にその店はある。和食の名店、『割烹すずき』である。

「食材選びに妥協せず、私の眼で選んだその日の最高の食材を、友人宅にいるような寛いだ雰囲気の中で楽しんでもらっています」

という店主の鈴木好次(すずきよしつぐ)さんは、福島県生まれ。15歳で上京し、住み込みで寿司店に入ったのが15年に及ぶ修業の始まりだった。東京の大森、銀座、自由が丘と寿司修業行脚は続き、30歳で独立。学芸大学駅近くの現店舗とは異なる場所で、まずは居酒屋をオープンした。だが、寿司の師匠はいても、和食のその人はいない。

「寿司屋でしか修業をしていないので、魚の目利きはできますが、料理はできない。それから試行錯誤の日々が始まりました」

まず書物から情報を得て、ジャンルを問わず食べ歩きをして料理のヒントを体得。菓子や惣菜を買った時などは、原材量表示から何を使っているのかを読み取り、添加物だけを除外して試作してみる。さらに和食の師匠ともなってくれたのが、請われて開いていた料理教室の生徒たちだ。

「教室のおかげで、料理の幅が広がった。身近にある旬の食材や残り食材などを使って新しい料理を作り、生徒さんと一緒に食べる。そうして遠慮なく感想や意見を交換しながら、私ならではの割烹料理が完成したように思います」