「伝統を守りたい」600年続く“赤野獅子舞” 子どもたちが暑さに負けず猛練習 若手がSNSで発信【高知発】

AI要約

高知・安芸市赤野地区で受け継がれてきた伝統芸能「赤野獅子舞」が若者の情熱で復活し、練習が行われている。

600年の歴史を持つ「赤野獅子舞」は夏祭りと秋祭りで奉納され、保護無形民俗文化財に指定されている。

地元の小学生を中心に28人が練習に励む中、子どもたちの熱意が注目されている。

「伝統を守りたい」600年続く“赤野獅子舞” 子どもたちが暑さに負けず猛練習 若手がSNSで発信【高知発】

高知・安芸市赤野地区で受け継がれてきた伝統芸能「赤野獅子舞」。一度は消えかけた火が2023年、若者の情熱で復活した。2024年は15人の子どもたちが加わり、7月の祭り本番に向けた練習が行われた。

安芸市赤野地区で600年の歴史を誇る「赤野獅子舞」は、太鼓のリズムに合わせて繰り広げられる独特の舞だ。毎年7月の夏祭りと10月の秋祭りで奉納していて、県の保護無形民俗文化財に指定されている。

赤野小学校の体育館で週2回、地元の小学生を中心に園児から大人まで28人が、7月22日・23日に行われる夏祭りに向けて練習に励んでいた。

「赤野獅子舞」に登場するのは、眠る獅子(しし)と獅子をからかう子「テガイコ」。寝ていた獅子が起こされて暴れだし、テガイコとの格闘が始まる。酔っ払いを演じたり、どじょうすくいをしながら獅子をからかうテガイコのユーモラスな表情や動きで笑いを誘う。

真剣な表情で太鼓をたたくのは、赤野小学校6年の有光健くん。

赤野小6年・有光健くん:

最初の方は、みんな動き間違えてないかなとか見ながらたたきゆうけど、最後の方は疲れて、ああ疲れたと思いながらたたいてます。

有光くんは2023年11月から練習を重ねてきた。「ここにもきのうマメができた。ここにも」と手のひらを見せて言った。

赤野小6年・有光健くん:

最後までやったら、本番とか見てくれる時も、観客が大きな拍手をしてくれたりするので、うれしいから最後までやりきりたいです。

担い手不足のため、2023年からは地域の外からも参加者を募集している。

テガイコの小松世奈くんは、同じ安芸市でも土居地区からの参加で、「リズムに乗るみたいなところが好き」と話す。

土居小3年・小松世奈くん:

(リズムに乗ると)楽しくなる。他のうまい人見て、それを見習っています。

そんな子どもたちの思いを聞いて、赤野獅子舞保存会代表の有光新五さんは、「子どもの熱意がすごい。やる気が全然違うので、大人が負けてしまう」と話した。