ポッカレモンの“ポッカ”って何の意味? メーカーに聞いた
ポッカサッポロフード&ビバレッジは、ニッカーボッカーから社名を変更した飲料メーカーで、レモン味の飲料を開発していた。
ポッカレモンはレモン形容器の食卓レモンで知られ、用途別の商品展開で大きなブームを巻き起こした。
現在はレモン果汁製品だけでなく、シロップや果皮加工品、飲食店向けの商品も展開している。
【会社のギモン】
ポッカサッポロフード&ビバレッジ
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冷えたレモンサワーでグイッと一杯! そんなシーンに最適なポッカレモンだが、そもそも「ポッカ」ってどういう意味なの? 昔はニッカレモンという社名だった。
「実は、創業者のゴルフ好きが高じてゴルフウエアの『ニッカーボッカー』から社名が生まれたのです」とポッカサッポロフード&ビバレッジの広報担当者。単なる思いつきながら、ボッカーを明るい印象になるポッカに変更したのは素晴らしいアイデアだ。
そして、元は「青果レモン」ではなかった。
「1957年発売当時はカクテルブームにのり、業務用瓶詰合成レモンをカクテル用の材料として開発・販売していました。当時はまだレモンの輸入自由化(64年)が始まっておらず、青果レモンは非常に高価。レモン果汁の味を手軽に再現するため、レモン味の飲料を作り、その後72年に、レモン果汁100%のポッカ100レモン(2007年からポッカレモン100に改名)が誕生しました」(前出の担当者)
レモンの味と香りは非常にデリケートなもの。これを再現するためにさまざまなパートナー企業の協力を得ながら完成にこぎつけた。
その原動力となったのは世の中に存在しなかったものを「なければ自分で作ればいい。商品を作るだけでなく、その商品で世の中を変えるのだ」という強い思い。
そんな思いを形にするように94年に発売したのが、あのレモンの形をした「食卓レモン」。ポッカレモンといえばレモン形容器のコレというほどの存在感を放つ。
この発売を契機にポッカレモンは用途別に商品を展開することで需要を創造。一気にレモン果汁製品が拡大し、一大ブームを巻き起こした。
現在では原点である業務用のレモンも進化を遂げ、果汁だけでなく、シロップや果皮加工品、さらには焼き菓子などの原材料提供も行っている。
飲食店向けに販売されているレモンサワーシロップも人気。唐揚げにポッカレモン100をギュッとかければ最高の晩酌の始まりだ。