ポッカレモン100“高めの血圧を下げる”機能性表示食品としてリニューアル

AI要約

ポッカサッポロフード&ビバレッジは、レモンの健康成分であるクエン酸が含まれた「ポッカレモン100」を機能性表示食品としてリニューアル。 高めの血圧を下げる効果が確認されたため発売することになった。

ポッカレモンの歴史や製品の進化、研究開発についての説明が行われ、レモンによる血圧研究の経緯や自治体との取り組みにも触れられた。

さっぱりとした味わいでヘルシーなポッカレモン100を使ったお弁当の試食や、ドリンクとしてのアレンジも行われた。

ポッカレモン100“高めの血圧を下げる”機能性表示食品としてリニューアル

 ポッカサッポロフード&ビバレッジは、「ポッカレモン100」を機能性表示食品として9月2日から順次リニューアルする。価格は120mL瓶が278円前後、300mL瓶が556円前後、450mL瓶が605円前後(いずれも税別)。

「ポッカレモン100」には、レモンの健康成分の一つであるクエン酸が含まれ、クエン酸が血管内皮の筋肉を弛緩させることで血管を拡張。さらに血小板凝集の抑制や血液凝固を抑制することにより血流の流動性が改善され、高めの血圧を下げる効果が同社の研究により確認できたため、“高めの血圧(収縮期血圧)を下げる”と表示した機能性表示食品としてリニューアル発売することになった(中身の変更はなし)。

 リニューアル発表会ではマーケティング本部 ブランドマネジメント部 担当部長の室晃司氏が登壇し、ポッカレモンの歴史について解説した。

 ポッカレモンは創業者の谷田利景氏が「手軽につかえるレモンを」という考えから1957年に合成レモンを瓶詰めにして発売したのが始まり。

 1950年代はレモンの輸入自由化の前で、初任給が1万円の時代にレモン1個が100円という高級果物だったこともあり、非常に好評だったという。特に当時はカクテルブームで、バーテンダーの間で評判が高く、入手困難だったレモンの代替品として急速に普及し大ヒットとなった。

 1964年にはレモンの輸入が自由化され、1971年には紅茶の輸入も自由化されると、紅茶へのレモン使用も訴求していった。そして1972年には100%レモン果汁を使用した「ポッカ100レモン」にリニューアルしている。

 また、1990年代からはポーション/卓上タイプを発売し、醤油やみりんのような調味料としてのレモンを訴求。スーパーなどで販売コーナーを調味料売り場に変更するなど、生活者とさまざまな接点を増やす戦略を展開していった。

 社会の健康意識の高まりに合わせ、2000年からはレモンの持つ健康価値の研究開発や情報発信を強化し、それが今回の機能性表示食品化へつながっているとのこと。

 続いてマーケティング本部 ブランドマネジメント部の吉川和彦氏が登壇し、機能性表示食品化についての説明した。

 ポッカサッポロフード&ビバレッジでは以前からレモンと健康の取り組みに関する研究を進めており、2004年には同社工場に勤務している社員を対象に1年間の調査を実施。また2008年からは広島県のレモン生産者やサッポログループの社員を対象に研究を行なっている。

 そういった事前の研究を踏まえて、2019年に今回の臨床試験を行なったところ、1日30mLのポッカレモン100を12週間継続摂取することで有意に高めの血圧(収縮期血圧)が下がることを確認し、機能性表示食品としてリニューアルすることになったという。

 次に研究開発本部 基盤技術研究所 基礎研究グループの平光正典氏が登壇し、レモンによる血圧研究の経緯および自治体との取り組みについて解説した。

 2018年から2023年5月までの5年間、広島県大崎上島町の成人男女541名を、1日1個分のレモン果汁(約30mL)を摂取する群としない群に分けて年に1度の検査(身体検査/血液検査/尿検査など)を実施したところ、レモン果汁を摂取する群では収縮期血圧に変化がなかったが、しない群では収縮期血圧の上昇が見られたとのこと。

 これらの結果を受けてポッカレモン100の製造工場がある北名古屋市でも実証実験を展開し、同市役所の職員100名を対象にレモン果汁(1日30mL)を継続的に3か月間摂取する実験を開始する。本実験では血圧に限定せず、食塩摂取量や睡眠、ストレス、疲労感などについても検証していくという。

 発表会の最後にはポッカレモン100を使ったお弁当の試食も実施。どれも夏にうれしいさっぱりとした味付けでヘルシーな仕上がり。合わせてドリンクとしてポッカレモン100で作った氷を入れた炭酸水も振る舞われた。