キッチン用の塩素系漂白剤でやってはいけないこと 正しく扱わないと劣化の原因に 掃除のプロが解説

AI要約

キッチンのシンクや排水口のぬめりを除去する際のNGな使い方について、注意点を整理しました。

シンクの材質によっては塩素系漂白剤の使用が適さないことがありますので、注意が必要です。

強力な漂白剤は使用方法に気を付け、素材に合わせた適切な使い方を心がけましょう。

キッチン用の塩素系漂白剤でやってはいけないこと 正しく扱わないと劣化の原因に 掃除のプロが解説

 キッチンのシンクや排水口についた、ヌメヌメとした汚れを落とす際に便利なのが、泡状の薬剤が出るスプレータイプの塩素系漂白剤です。ゴシゴシこすらなくてもぬめりを落とすことができるのでとても便利ですが、場所や素材を考えずに使うと、変色や劣化の原因になってしまうことがあります。片づけ&掃除のプロである整理収納アドバイザーの伊藤まきさんに、スプレータイプの塩素系漂白剤のNGな使い方をお聞きしました。

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 スプレーするだけでぬめりを除去し、除菌もできて便利ですが、スプレータイプの塩素系漂白剤は効果が強力な分、使い方に注意が必要です。

 漂白剤を使う前に必ず行ってほしいのは、シンクの説明書をよく読むこと。賃貸などで説明書がない場合は、シンクの材質をチェックしてみてください。

 ステンレス製のシンクや天板であれば、基本的には漂白剤を使用することができます。ただし、長い時間つけ置きしたり、薬液を吹きつけたまま放置したりしてしまうと表面の塗膜がはがれ、サビの原因になってしまうことも。使用後は水でよく洗い流すようにしましょう。

 なお、ステンレス以外の金属に塩素系漂白剤は使えません。サビや変色、変形の原因になるので絶対に使用しないでください。

 ホーロータイプのシンクも注意が必要です。見た目のかわいさから人気があり、設置する家が増えています。ホーローは、ガラス質の釉薬を鉄などの金属に被覆して作るので、ガラス質に傷がない場合は問題ありません。しかし、小さなひびや傷があるとそこから漂白剤が入り込み、内部の金属を腐食させてしまうことがあります。ホーロータイプのシンクには、こうした漂白剤を使わないようにしましょう。

 また、キッチンの天板に使われる人工大理石は塩素系漂白剤に弱い性質を持っているため、使用するとせっかくのツヤが失われてしまうことも。木製の天板も変色する可能性があるので、使用は控えましょう。

 こうした強力な漂白剤は、排水管やゴムパッキンの劣化を招くこともあります。使用する際は漂白剤の使用料や濃度、接触時間に注意し、使用後は水を多めに使って、成分をよく薄めて流すようにしましょう。

 排水溝のぬめりをできるだけ防いで清潔に保ちたい場合は、排水溝のゴミ受けをまめに片づけ、油分を流さないようにすると良いでしょう。フライパンやお皿などについた油を洗う際は、キッチンペーパーなどで油分をよく拭き取ってから行ってください。