「親のDNA」は、子どもに"どのくらい"受け継がれるの? 性格や運動神経、健康面など気になるポイントをチェック

AI要約

遺伝子の影響は身体的特徴や性格の特徴、遺伝性疾患などに及ぶが、すべてを受け継ぐわけではない。

運動能力や性格は遺伝子と環境要因の影響を受ける。さまざまな要素が遺伝子の影響を修正する可能性がある。

遺伝子検査は特定の遺伝子の検査であり、遺伝性疾患のリスクを知る一方で、子どもの健康状態を正確に予測することは難しい。

「親のDNA」は、子どもに

両親が自分と同じ歳だった頃の写真を見て、あまりにも似ていることに驚いた経験はない? あるいは、両親それぞれの遺伝子を半分ずつ受け継いでいるはずなのに、なぜまったく似ていないのかと不思議に思ったことは? 

身体的特徴や性格的特質、健康リスクは遺伝するが、すべてを受け継ぐわけではない。まったくランダムな部分もあれば、ライフスタイルの影響を受ける部分もある。

以下のクイズから、自分という人間はどのくらい遺伝子の影響を受けてできているのか、チェックしてみよう。

答え:【YES】ある程度は事実

運動能力は遺伝子と環境要因に左右される。受け継いだ特定の遺伝子の中には、筋肉の強度を助ける特定の筋肉繊維など、運動能力への影響を決定づける遺伝子もある。

だが、アメリカ国立医学図書館によると、スポーツにどのくらい触れたか、いいコーチについたか、学校の設備、そのスポーツにどのくらい熱心に取り組んだかなどの要素も非常に大きな影響を与えるという。

答え:【YES】ある程度は事実

性格の特徴は育てられた環境の影響を受けるため、身体的特徴の遺伝を研究するより少し厄介だとハーバード大学の遺伝学とゲノミクスの科学責任者デニス・グリシンは説明している。

「現在は、遺伝子と環境要因(育てられ方や教育など)は性格の決定におよそ半々ずつ関与していると推測されています」

とはいえ、「性格の5大特性(開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症的傾向)には強い遺伝的要素があります」と彼は述べている。

答え:どちらも本当。検査できるものもあるが、すべてを予測することはできない。

あなたの担当医が遺伝子検査を勧める場合、おそらくそれは遺伝子スクリーンのことを指している。アメリカ産科婦人科学会によると、これは非常に特定の遺伝子検査だが、嚢胞性線維症や鎌状赤血球症、テイ・サックス病などの病気に関与している可能性のあるすべての遺伝子を検査するものではない。

「たとえ非常に健康であったとしても、多くの人が"自分自身が病気になることはないが、自分の子どもには遺伝的疾患を引き起こす可能性がある"欠陥遺伝子というものを持っています。遺伝子スクリーンで、約300ものそうした遺伝子を検査することができるのです」とハーバード大学のグリシンは言う。

もし、あなたが赤ちゃんに潜在的に深刻な健康問題や大きな障がいをもたらす遺伝子を持っている場合、それを見つけること自体は可能かもしれない。だが、遺伝子検査では子どもの健康状態があなたとそっくりになるかどうかまでは判断が難しく、特定の病気を発症するのかどうか、その答えを正確に出してくれるわけでもない。

だが、遺伝性疾患を持った子どもが生まれる可能性について少し情報を持っていれば、安心に繋がるという人もいるだろう。

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。