毎日アイスコーヒーを1リットル飲む父。「熱中症予防にもよい」と言っていますが、むしろ脱水になるのでは…?
コーヒーは水分補給のためのドリンクとして有効であるが、摂取量には注意が必要。
カフェインや砂糖が含まれているため、過剰摂取や添加物による影響に気を付ける必要がある。
1日のコーヒー摂取量の目安は個人差があるが、一般的にはマグカップ約3杯を目安に摂取量を調整することが望ましい。
暑い日には、意識的に水分補給を心掛けている方も多いでしょう。水分補給のためのドリンクといえば、水・お茶・スポーツドリンクなどが代表的ですが、コーヒーは補給のための水分としては有効なのでしょうか?
日頃からあまり水を飲まない方やコーヒーを愛飲している方の場合、アイスコーヒーで水分補給できるとすればうれしいと感じる方もいらっしゃるはずです。
本記事では、コーヒーが熱中症対策のための水分として使えるか否かについて解説します。
水分補給に「コーヒー」は、摂取量に注意すれば問題ないとされています。
とある調査では、水分補給の観点で水とコーヒーでは同等の効果が得られるとしています。万一脱水症状になってしまったとき、飲み物がコーヒーしかない場合は、飲むことを我慢するよりは飲んだほうが、体に水分を補えるでしょう。
ただし、コーヒーにはカフェインが含まれています。また、砂糖を入れて飲む方もいらっしゃるでしょう。これらが、体に影響を及ぼす可能性もあります。そのため、摂取量には注意が必要です。
◆コーヒーを過剰に摂取することのリスク
水とは異なり、コーヒーにはカフェインが含まれています。農林水産省によると、カフェインの過剰摂取によって懸念される症状は、めまいや心拍数の増加・興奮・下痢・吐き気といった健康被害です。
また、カフェインには利尿作用があり、飲みすぎてしまうと飲んだ分以上の水分が尿となって排出されてしまうおそれもあります。さらに、コーヒーに砂糖やミルクを入れる場合は、糖分や脂質の取り過ぎにも注意しなくてはなりません。
◆1日当たりのコーヒー摂取量の目安
厚生労働省や消費者庁などが、カフェインの過剰摂取は控えたほうがよいことを注意喚起しています。しかし、国内における摂取量の目安の規定は発表されていません。一例として、厚生労働省によると、カナダ保健省は健康な成人でコーヒーはマグカップ約3杯まで(カフェイン400ミリグラム)としています。
ただし胎児に影響を与える可能性のある妊婦は、それ以上に摂取を控えたほうがよいとされています。また、病気や基礎疾患などによりカフェインの摂取を制限されている方は、かかりつけの医師に相談したうえで飲みましょう。