熱中症で搬送された人の約半数は屋内で発症!室内で注意すべき場所と過ごし方【屋内編】

AI要約

熱中症対策は屋内でも重要であり、室内の温度と湿度を確認することが必要。

キッチンやベランダ、子どもや高齢者のいる場所、お風呂、トイレ、在宅ワーク場所など、屋内の危険な場所ごとに適切な対策が必要。

ファンベストなどの涼しい着る工夫や水分補給の重要性についても紹介されている。

熱中症で搬送された人の約半数は屋内で発症!室内で注意すべき場所と過ごし方【屋内編】

熱中症対策はしていますか?「具合が悪くなったことはない」「室内にいるから」「扇風機をつけているから大丈夫」などとこれまでの経験から過信している人も。昨年熱中症で搬送された人の約半数は、屋内で発症していることから、屋内の危険な場所や熱中症を防ぐ過ごし方について教えてもらいました。

教えてくれたのは▷清益功浩先生

大阪府済生会中津病院免疫・アレルギーセンター部長。京都大学医学部卒業後、日本赤十字社和歌山医療センター、京都医療センターなどを経て現職。『熱中症対策ガイド』(マイナビ出版)など著書多数。

■【屋内編】屋内にも危険な場所が。それぞれに合う対応を!

■熱中症の約半数は屋内で起きている!

家の中でも熱中症の危険が。

「昨年熱中症で搬送された人の約半数は、屋内で発症しています。壁や窓を通して室内も暖められますし、近頃の家は気密性が高いので、熱が籠もりがち。また、『夜は扇風機でやり過ごせる』といった、これまでの経験も通じません」

屋内で大事なのは、温度と湿度の確認。「エアコンの設定温度ではなく、実際の温度と湿度を測りましょう。室温28℃、湿度50~60%なら安心です」

■【キッチン】コンロや家電の熱気を逃がす

風の通り道をつくり涼しい空気で冷やす

熱を持つ家電が多く、火も使う場所。換気扇を回して熱が籠もるのを防ごう。サーキュレーターなどを使って、エアコンの冷気をキッチンに循環させるのも効果的。調理中はこまめな水分補給を!

■【ベランダ】通常の屋外以上にしっかり対策

保冷剤やファンベストを装着して体を冷やす

エアコンの室外機があると、通常の屋外以上に高温なことも。朝夕の涼しい時間帯に作業する、帽子で直射日光を避ける、保冷剤やファンベストを身につけて体を冷やすなど、暑さ対策を万全に!

■【子ども・高齢者・ペットのいる場所】異変を訴えられないことも!

湿度50~60%に保ちこまめに水分補給

体調の異変に気づけなかったり、訴えられない危険がある。こまめに水分補給を促し、室温が28℃程度、湿度が50~60%に保たれているか、確認しよう。

■【お風呂】シャワーですまさず湯船につかるのがコツ

汗をかける体をつくる

湯船につかって汗をかくと、汗腺の機能が高まって汗をかきやすい体質に。気化熱現象で体を冷やしやすくなり、熱中症に強くなる。夏でもなるべく湯船につかろう。

■【トイレ・洗面所】エアコンがない場所での掃除に注意!

窓をあけ、休憩を挟んで涼む

トイレや洗面所はエアコンがなく、熱や湿気が籠もりやすい場所。掃除のときは、窓をあけたり換気扇を回したりして空気を循環させよう。こまめに水分をとり、時間を決めて休憩を挟むことも大事。

■【在宅ワーク場所】作業に集中し過ぎて脱水状態になるのを防ぐ

定期的に水分を補給し直射日光を避ける

仕事に熱中すると水分補給を怠りがち。1時間ごとにコップ1杯など時間を決めて飲もう。デスクの位置は、直射日光が当たる所を避けること。グリーンカーテンなどで日ざしを遮るのもおすすめ。

■編集部おすすめ!ファンベスト

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私の在宅ワークの場所はまさに窓の正面……。夏は配置を変えて、気分転換も兼ねてしっかり熱中症対策をします!(編集:西條)

編集協力/及川愛子

文=徳永陽子