現行の10円玉が「6万5000円」に大化け! よ~く見ないと分からない、高額になる貨幣の特徴とは

AI要約

銀座コインオークションで落札された10円玉、5円玉、100円玉の傾打エラーコインについて解説。

傾打エラーコインは細部まで確認しないと気付きにくいが、高額で取引されることも。

コインの状態、年号、傾斜の度合いなどが落札価格に影響し、最近のものほど希少価値が高まる傾向あり。

現行の10円玉が「6万5000円」に大化け! よ~く見ないと分からない、高額になる貨幣の特徴とは

8月10日に入札が終了した銀座コインオークション『第119回 入札誌「銀座」』で、さまざまな「エラーコイン」が出品され、高額となるものも多数見られました。

今回はその中でもエラーコインとして気付かれにくい「傾打エラー」について解説していきます。

今回実際に落札された10円玉は、単なる10円玉といってしまえばそこまでですが、表面と裏面の刻印の位置がずれている「傾打エラーコイン」と呼ばれるものです。今回の10円玉の場合、左に約100度も傾いて打刻されていました。

表と裏をしっかり確認しないと傾打になっているかどうかは分からず、他の「穴ズレ」などのエラーコインと異なりぱっと見では気付かれない点が難点ですが、立派なエラーコインであることには間違いありません。

この傾打エラーの10円玉は、5万6000円(手数料込みで6万5240円)で落札されました。10円玉が実に6500倍になったわけです。

このような傾打エラーコインは、今回のオークションでは他にも出品されていました。5円玉の左約120度傾打のものと、100円玉の右約40度傾打のものです。5円玉は2万7000円(手数料込みで3万1455円)、100円玉は3万1000円(手数料込みで3万6115円)での落札。

5円玉も額面の6300倍と高額落札、100円玉は360倍となっています。

この落札価格の違いは、おおまかにいえばコインの状態、年号、傾打の度合いによるものです。100円玉はシールを貼った跡があり、これが落札価格にマイナスとなったと考えられます。

しかしながら、平成元年のものであり、他の2枚の傾打エラーコイン(10円玉は昭和27年、5円玉は昭和39年)に比べて比較的最近のものであるため、エラーとなるコインの枚数は少なく、希少だと想像できます。これは製造技術の発達によるものです。そのため、最近の年号のものほどエラーコインは価値が高くなる傾向もあります。