【闘病】トリプルネガティブ乳がん 「4cmのシコリ」はマンモグラフィに写らず…

AI要約

乳がん検診で超音波検査とマンモグラフィの両方が重要であることを実感した患者の体験談。

初めての症状から診断までの経緯や治療方針、告知の様子、トリプルネガティブ乳がんの種類、治療に関する医師からの説明、心境の変化などについて語られている。

不安な期間を経て、早期治療を選択した患者の決断や考えが描かれている。

【闘病】トリプルネガティブ乳がん 「4cmのシコリ」はマンモグラフィに写らず…

一般的な乳がん検診は、マンモグラフィでの検査が指針として定められています。しかし、breast_cancer_emi34さん(仮称)は、超音波検査でしっかりと写っていたしこりが、マンモグラフィではまったく写っておらず、両方セットで受ける大切さを実感したそうです。

検診の大切さや治療の選択、がんと診断されてからの過ごし方など、たくさんの想いを話してもらいました。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2024年3月取材。

[この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]

編集部:

最初に不調を感じたのはいつですか? どういった状況だったのでしょうか?

breast_cancer_emi34さん:

お風呂で浴槽に浸かっていた時に、ふと硬い何かに触れた気がしたのが最初です。「え? まさか……?」と思い再度しっかり触ってみると、そこにしこりがありました。不調はなく、いつも通りに過ごしていたのでビックリしたというのが最初の感想です。

編集部:

受診から、診断に至るまでの経緯を教えてください。

breast_cancer_emi34さん:

近くの乳腺クリニックを探し、マンモグラフィと超音波検査を行いました。超音波検査ではしっかりとしこりが写っており、4.2cmのしこりと2cm以下のしこりが複数ありましたが、マンモグラフィには写っていませんでした。

アジア人や若年層は高濃度乳腺の可能性が高く、マンモグラフィだけでは不十分であると知ってはいましたが、実際に画像で見比べると、あれは本当なのだと身をもって実感させられました。ですので、友達には「必ず両方セットで受けた方がいい」と伝えています。

血液検査の結果も悪性を示していたので、大学病院を紹介してもらい、PETや造影剤MRIなどの精密検査を受けました。しこり発見から検査結果が揃うまで約1ヶ月ほどかかったのですが、この期間が1番不安でしたね。

編集部:

告知はどのような形でしたか?

breast_cancer_emi34さん:

診察室に入ると、先生が画像を見ながら検査結果のデータを並べていて「先日の検査ですが、残念ながら、がんという結果が出ています」と話が始まり、普通に「はい」と答えました。

しこりの感触から、これはもうがんだろうなと思っていたので「やっぱりそうですよね」という感じでした。

編集部:

どんながんだったのでしょうか?

breast_cancer_emi34さん:

乳がんの中でも、トリプルネガティブという悪性度の高い種類でした。乳がん全体の15~20%と言われています。

編集部:

どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか?

breast_cancer_emi34さん:

トリプルネガティブの場合、抗がん剤が必須になります。流れとしては、抗がん剤でがんを小さくしてから手術をすると説明がありました。

抗がん剤によって卵子もダメージを受ける可能性が高いので、将来の妊娠に備えて「卵子凍結」をするかどうか、次の診察までに考えてきてくださいと言われました。

編集部:

そのときの心境について教えてください。

breast_cancer_emi34さん:

もともと子どもがほしいと思ったことはなく、自分のやりたいことを優先して生きてきたので、温存しなくてもいいかなと思っていました。

しかしはっきりと「妊娠できなくなるかもしれない」と言われると急に「子どもができない人生」が現実に押し寄せてきて、悩みました。

でも、もし温存したとしても私が助からなかったら意味がないし、治療を早く始めたいという想いから、その日のうちに先生に抗がん剤のスケジュールを抑えてもらいました。1日でも早く抗がん剤治療を済ませて治したいという気持ちの方が強かったです。