今週末に見たい展覧会ベスト9。ワタリウム美術館の梅津庸一展から、開発好明の大規模個展、浮世絵お化け屋敷まで

AI要約

東京の展覧会情報を紹介。

8月4日までの閉幕展示や、8月15日までの開催展示の情報を含む。

様々なテーマやアートプロジェクトが展開されており、多彩な表現が楽しめる。

今週末に見たい展覧会ベスト9。ワタリウム美術館の梅津庸一展から、開発好明の大規模個展、浮世絵お化け屋敷まで

もうすぐ閉幕

「梅津庸一 エキシビションメーカー」(ワタリウム美術館)

 東京・外苑前のワタリウム美術館で「梅津庸一 エキシビションメーカー」が8月4日まで開催されている。レポートはこちら。

  本展は、ワタリウム美術館設立以前(ギャルリー・ワタリ時代)に、前館長である和多利志津子の交流によって集められた作品群を展示するとともに、そこに現在活躍中の作家の作品を加えるという試み。キュレーションは美術家・梅津庸一が務めている。

会期:2024年5月12日~8月4日

会場:ワタリウム美術館

住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6

電話番号:03-3402-3001 

開館時間:11:00~19:00 

休館日:月

料金:大人 1500円 / 大人ペア 2600円 / 学生(25歳以下) 1300円

「三原聡一郎 レシピ:空気の芸術」(慶應義塾ミュージアム・コモンズ)

 東京・三田にある慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)の「三原聡一郎 レシピ:空気の芸術」は8月3日で閉幕する。

 身の回りにある様々な現象について独自の方法で芸術への読みかえを行い、そこにあるシステムやゆらぎのプロセスを可視化、可聴化していく三原。本展では、新作の《粉を挽く》を加え、近年の三原の制作活動を紹介されている。我々を取り巻く循環的な世界に様々な切り口からせまる「空気の芸術」について体感することを促すとともに、「レシピ」を同時に提示することで、作品と記述の在り方、想像力を他者と共有する試み、作家の生前意思、再制作・再展示といった問題をめぐる、三原の関心と実践に光を当てるものとなっている。

会期:2024年6月3日~8月3日

会場:慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)

住所:東京都港区三田 2-15-45 慶應義塾大学 三田キャンパス東別館

電話番号:03-5427-2021 

開館時間:11:00~18:00

休館日:土日祝(ただし、8月3日は開館)

料金:無料

「魚谷繫礼展 都市を編む」(TOTOギャラリー・間)

 東京・乃木坂のTOTOギャラリー・間で「魚谷繁礼展 都市を編む」が8月4日まで開催されている。

 魚谷は、京都をはじめ各都市の構成に関するリサーチをベースに京町家の改修を120件以上手がけるなど、都市の文脈の継承について問題意識を持ちながら建築の実践に取り組んでいる。例えば、京都には町家や長屋が取り壊されマンションや駐車場に替わるなど、歴史的街並みが消滅の危機にある現状がある。魚谷はこれに向き合い、町家だけでなく路地や地割りなどの、建築遺構を継承する活動を続けている。

 本展では、こうした魚谷の都市と建築に向けた視座を「都市を編む」というタイトルで表現。展覧会を通じて、歴史と未来をつなぐ現代建築の可能性を提示している。

会期:2024年5月23日~8月4日

会場:TOTOギャラリー・間

住所:東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F

電話番号:03-3402-1010

開館時間:11:00~18:00

休館日:月祝 

料金:無料

今週開幕

「beyond form / かたちなき野性 GUSHA GUSHA, KUSHA KUSHA」(21_21 DESIGN SIGHT)

 東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで、「beyond form / かたちなき野性 GUSHA GUSHA, KUSHA

KUSHA」が8月15日まで開催中だ。

 2021年にスタートしたメンズブランド IM MEN(アイム

メン)は、三宅一生の「一枚の布」という思想を男性の身体という視点からとらえ、ものづくりの可能性を追求。完成形でありながら、様々な形状に変容する素材独自の表情を持ち、有機的でありながら無機的な存在感を放つIM

MENのバッグ「GUSHA GUSHA」と「KUSHA

KUSHA」を使用する本展では、素材にふれることで生まれる直観的な心地よさ、根源的な美意識に向きあい、機能や形態を超えた本質に立ち返ることを試みるという。

 空間デザイナーの吉添裕人をディレクターに迎え、展示には、表現の領域を横断する作家として、吉添に加え、木下理子(アーティスト)、鈴木元(プロダクトデザイナー)、中田愛美里(アーティスト)、渡来徹(花道家)が参加する。

会期:2024年8月1日~15日

会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3

住所:東京都港区赤坂9-7-6(東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン)

電話番号:03-3475-2121

開館時間:10:00~19:00 

休館日:会期中無休 

料金:無料

 「海とつながる。アートをめぐる。― Harmony with Nature ―」(葛西臨海水族園、葛西臨海公園)

 都立公園全体の機能や価値を向上させるために様々な取り組みを行っている東京都がこの夏、新たなアートイベント「海とつながる。アートをめぐる。―Harmony

with Nature―」を開催する。プロデューサーは杉山央(新領域株式会社 ART+TECHプロデューサー)。

 会場となるのは葛西臨海水族園と葛西臨海公園。建築家・谷口吉生の設計による葛西臨海水族園では、「海とつながる」をテーマとして、水族園を象徴するガラスドームをミストが包み込み、海とつながる世界を生み出す演出を実施。いっぽうの葛西臨海公園では、「アートをめぐる」をテーマとして、

蜷川実花 with EiMの作品《Garden of Sky(空の庭園)》が東京湾を見渡せる展望レストハウスであるクリスタルビューを彩る。

 ほかにも、落合陽一、河瀨直美、平子雄一は、4万本の向日葵が咲くひまわり畑にて作品が展開される予定となっている。

会期:2024年8月2日~18日

会場:葛西臨海水族園(葛西臨海公園内)および葛西臨海公園

開館時間:[葛西臨海水族園]9:30~17:00(最終入園16:00)、[葛西臨海公園] 9:00~20:30

料金:入場無料・予約不要 ※葛西臨海水族園のみ入園料が必要(一般 700円 / 65歳以上 350円 / 中学生 250円)

「Bamboo 1947: Then and Now Celebrating 60 years of Gucci in

Japan バンブーが出会う日本の工芸と現代アート」(グッチ銀座 ギャラリー)

 グッチ製品が日本で初めて正式に紹介された1964年から60年目となる今年。グッチが新たなアートプロジェクトを発表した。

 これはグッチと日本の伝統工芸作家や現代美術家らとのコラボレーションプロジェクト。ヴィンテージの「グッチ バンブー

1947」ハンドバッグを用いて新たな作品を創り上げ、アップサイクルするというものだ。

 今回のプロジェクトで使用されるのは、主に1980年代から90年代に製造・販売された「グッチ バンブー

1947」ハンドバッグ60点。彫金家で人間国宝の桂盛仁とその弟子の北東尚呼(あい・なおこ)、塗師の渡慶次愛(とけし・あい)、陶芸家の中里博恒(なかざと・ひろつね)、写真家の

森山大道、画家の八重樫ゆいと横山奈美が、唯一無二の「グッチバンブー 1947」ハンドバッグを創り上げている。

会期:2024年8月2日~9月23日

会場:グッチ銀座 ギャラリー

住所:東京都中央区銀座4-4-10 グッチ銀座6、7階

開館時間:11:00~18:00 ※最終入場は17:00 

休館日:会期中無休 

料金:無料

「開発好明 ART IS LIVE―ひとり民主主義へようこそ」(東京都現代美術館)

 東京・三好の東京都現代美術館で、美術家・開発好明(かいはつ・よしあき)の大規模個展「開発好明 ART IS

LIVE―ひとり民主主義へようこそ」が開催される。会期は8月3日~11月10日。

 本展では、開発の30年以上にものぼるキャリアを俯瞰するものとなる。日々の出来事や社会の変化に生身で向きあってきた開発の作品・プロジェクトから約50点を紹介し、「ひとり民主主義」の世界に来場者を歓迎するという。

会期:2024年8月3日~11月10日

会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F

住所:東京都江東区三好4-1-1

電話番号:050-5541-8600

開館時間:10:00~18:00 ※展示室入場は閉館の30分前まで

休館日:月(ただし、8月12日、9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、8月13日、9月17日、9月24日、10月15日、11月5日 

料金:一般 1500円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1100円 / 中高生 600円 / 小学生以下無料 

「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」(東京都現代美術館)

 開発の大規模個展と同時開催で、「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」展も東京都現代美術館で開催される。会期は8月3日~11月10日。

 高橋龍太郎コレクションとは、精神科医・高橋龍太郎(1946~)が1990年代半ばより本格的に収集を始めた日本の現代美術コレクション。草間彌生、合田佐和子を出発点として、とくに90年代以降の重要作家の初期作品・代表作を数多く保有。その総数は、現在までに3500点を超え、質・量ともに日本の現代美術においても重要な蓄積として知られている。

 本展では、そんなひとりのコレクターの目がとらえた現代日本の姿を、時代に対する批評精神あふれる作家たちの代表作とともにたどるものとなる。会場は「胎内記憶」「戦後の終わりと始まり」「新しい人類たち」「崩壊と再生」「『私』の再定義」「路上に還る」の6章立てで構成。総勢115組の作家らの作品が一堂に会するまたとない機会となるだろう。

会期:2024年8月3日~11月10日

会場:東京都現代美術館

住所:東京都江東区三好4-1-1

電話番号:050-5541-8600

開館時間:10:00~18:00(8月の金は~21:00) ※展示室入場は閉館の30分前まで

休館日:月(ただし、8月12日、9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、8月13日、9月17日、9月24日、10月15日、11月5日 

料金:一般 2100円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1350円 / 中高生 840円 / 小学生以下無料

「浮世絵お化け屋敷」(太田記念美術館)

 東京・神宮前の太田記念美術館で「浮世絵お化け屋敷」が開催される。会期は8月3日~9月29日。

 本展では、歌川国芳の代表作である《相馬の古内裏》をはじめ、歌川国貞や月岡芳年ら人気浮世絵師たちが手がけた不気味で怖い妖怪や幽霊の名品や、楽しそうに踊る猫又、まるで人間のような表情をした河童、ゆるキャラのような不思議なフォルムをした謎の妖怪たちなど、怖いだけではない、可愛くてユーモラスなお化けたちが作品を通じて紹介される。

 また、会場では同館に新たに収蔵された初公開の作品38点を含む約170点の作品が展示される予定となっている。

会期:[前期]2024年8月3日~9月1日、[後期]9月6日~29日 ※全点展示替えあり

会場:太田記念美術館

住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10

電話番号:050-5541-8600

開館時間:10:30~17:30  ※入館は閉館の30分前まで

休館日:8月5日、8月13日、8月19日、8月26日、 9月2日~5日、9月9日、9月17日、9月24日、展示替期間

料金:一般 1200円 / 大学・高校生 800円 / 中学生(15歳)以下 無料