肩や腕の痛みや違和感、もしかして四十肩!? 原因や症状を医師が解説

AI要約

四十肩は突然始まる肩関節周囲炎で、40代から70代にかけて多く見られる。女性によく発生し、男性は特定の疾患を持つ場合にも起こりやすい。肩こりとは異なり、肩関節と周囲の炎症によって引き起こされる。

様々な原因によって肩関節の適切な動きが妨げられ、力学的な刺激も加わり炎症が生じる。一般的には肩本来の機能が制限され、肩関節内へのストレスも影響すると考えられている。

四十肩や五十肩は肩こりとは異なる症状であり、正確な診断と適切な治療が必要。最適な治療法として、医師やピラティスなどのエクササイズ専門家のアドバイスを受けることが重要だ。

肩や腕の痛みや違和感、もしかして四十肩!? 原因や症状を医師が解説

肩や腕に違和感がある、激しい痛みで上がらない……など、ある日突然、症状が始まる四十肩。整形外科医で、ピラティスのインストラクターでもある武田淳也先生に、四十肩との向き合いかた、悪化予防のためのエクササイズ方法について伺いました。

●医師、米国国家認定ピラティス教師 武田淳也さん

医療法人明和会 整形外科 スポーツ・栄養クリニック(福岡・代官山)理事長、Pilates Lab(福岡・代官山・青山Reserve)代表、Motor Control: Beyond Pilates代表・ファウンダー、日本ピラティス協会・研究会会長。1993年、福岡大学医学部卒。日本整形外科学会認定専門医・スポーツ医・運動器リハビリテーション医・脊椎脊髄病医・リウマチ医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本骨粗鬆症学会認定医、日本抗加齢医学会認定専門医。日本人初の認定Comprehensive指導者、認定リハビリテーション指導者を取得し、国内で初めて医療にピラティスを取り入れる。2010年に考案した「カラダ取説」プログラムの普及に尽力を注ぐ。日本カラダ取説協会会長。

□肩から高い位置に腕を上げられない

□肩を上げると二の腕に痛みを感じる

□就寝時、腕や肩が痛くて目覚めることがある

□腕を後ろに回すと痛い

「正式名称は『肩関節周囲炎』と言い、肩関節の周りに炎症が起こりスムーズに動かせなくなる症状のことを指します。40代、50代に頻発するため一般的に『四十肩』『五十肩』といわれているのです。実際には30代中頃から70代まで、幅広い年齢層の方に発生し、特に女性に多く見られます。男性の場合は、糖尿病や甲状腺の疾患、肺疾患のある人に起こりやすく、長期化することも。

よく肩こりがひどくなった状態のことを、四十肩・五十肩だと思っている人もいるようですが、実は微妙に違います。肩こりは筋肉疲労ですが、四十肩・五十肩は肩関節とその周囲の炎症です。

いずれにせよ、いろいろな原因により、肩本来の機能的な理にかなった動きができにくくなり、その結果として、肩関節内に圧力や張力、振動力などの力学的な刺激といったメカニカルストレスも加わって、炎症が生じるというふうに考えられています」(武田淳也先生、以下同)