連日の猛暑…危険な熱中症の重症化 搬送女性の体温は”40℃” 医師も「殺人級の暑さ」と警告 対策は?

AI要約

兵庫医科大学病院では、熱中症の重症患者を受け入れており、水分不足が原因で重症化するケースがある。

熱中症になった場合、深部体温が上昇し、急速な冷却処置が必要となる。

熱中症を予防するためには、適切な水分補給と不要不急の外出を控えることが重要。

連日の猛暑…危険な熱中症の重症化 搬送女性の体温は”40℃” 医師も「殺人級の暑さ」と警告 対策は?

 兵庫県西宮市にある兵庫医科大学病院では、熱中症の“重症患者”を専門で受け入れています。

 この日、搬送されてきたのは89歳の女性。意識障害があり、重症です。女性は買い物から帰宅後、玄関の前で転倒。たまたま通りがかった宅配業者が気づくまで、3時間ほど日にさらされていたとのこと。体温計の数値は、なんと40.4度。

 そもそも、この女性はなぜ“熱中症”になってしまったのか。担当医は「水分不足」が原因だと指摘します。

(担当医)「朝に食パン、1杯の牛乳、1杯のコーヒーのみ。小さな水筒に水入れましたよって言っていたが、ペットボトル一本にもならなかった」

 一歩間違えれば重症化してしまう「熱中症」。脱水がその大きな原因となりますが、体の奥の体温「深部体温」が上昇することにも注意が必要だと言います。

(兵庫医科大学病院・救命救急センター 平田淳一センター長)

「深部体温は皮膚温・表面温度よりも1度くらい高い。熱中症になると深部体温が非常に高くなる。皮膚での放散ができなくなり、深部体温が上がり組織障害につながる」

 専用の機器で測った患者の深部体温が「40度以上」かつ、患者に重い意識障害がある場合、全身を速やかに冷やす処置、いわゆるアクティブクーリングが必要となってきます。

 病院に搬送されるまでの応急処置として、背中や太ももの付け根などをとにかく冷やすことが効果的とのことです。

 そもそも熱中症にならないために、医師はこう訴えます。

(平田センター長)

「言葉として適切かわかりませんが、(ここ最近は)殺人級の暑さ。基本的には熱中症は、非常に脱水傾向になりやすい。それがあらゆる病気の引き金になって、肺炎がひどくなったりする。こまめに水分とるとかあるが、まずは不要不急の外出をしないことが大事です」