更年期に気をつけたい「冷え」の症状。意外と知らない注意ポイント
更年期の症状にはホットフラッシュだけでなく、冷えも重要な問題である。夏は外と内での温度差が冷えを引き起こすため、汗をかいた服を着たままでいるのは避けるべきだ。食事面では体を温めすぎず、かつ体内の熱を取り除く食材が重要である。特に桃やサクランボはホットフラッシュのある人には避けるべき果物だが、血流が悪く冷えを感じる人にはおすすめだ。
黒豆は中医学で若さの源を補う食材として知られ、エイジングケアに適している。体を温めも冷やしもしない平性の食材であり、砂糖を加えない黒豆茶は誰でも飲みやすく、血流改善やむくみ防止にも効果がある。
ガーリックシュリンプブロッコリーは、ニンニクの香りが食欲をそそりながら冷え対策を行う料理である。ニンニクとエビを合わせた一品であり、簡単に作れるので試してみる価値がある。
更年期の症状といえばホットフラッシュを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、意外と侮れないのが「冷え」の症状。そこで今回は、冷えに効く食事と生活習慣について、自宅で簡単にできるセルフケア方法を国際中医薬膳管理師の久保奈穂実さんと医師の高尾美穂先生に教えてもらいました。
夏は外では汗をかき、室内はクーラーで一気に冷えがち。夏ならではの冷え対策が大切です。
「汗をかいた服を着たままだと体がさらに冷えるので、インナーを取り替えるといいですよ」(高尾さん)
更年期に気をつけたい食生活。意外な注意点やおすすめ万能ドリンクを国際中医薬膳管理師の久保奈穂実さんに教えてもらいました。
女性は「体を温めるのがよい」と思い込み、温めすぎなケースも。
「のぼせやほてりがある場合は、温めすぎはNG。体をうるおしながら熱を冷ます食材で、体内の熱を取り除いて。ただし、キンキンに冷えた飲み物などで体を冷やすのは避けましょう」(久保さん、以下同)
夏の果物は体を冷やす作用があるものが多いなか、桃とサクランボは例外。体を温めて血流をよくする食材です。
「ホットフラッシュなどがある場合は避けて。反対に、血流が悪く冷えに悩む人にはおすすめの果物です」
中医学で黒豆は、若さの源である「腎」を補う食材で、エイジングケアに最適。
「体を温めも冷やしもしない『平性』の食材です。砂糖を加えない黒豆茶ならどんな体質の人でも飲みやすく、血流改善やむくみ防止にも」
煎(い)り黒豆にお湯を注いでお茶にし、飲み終わったらふやけた黒豆を食べてもおいしい。もちろん、ティーバッグの黒豆茶でもOK。
今回は、ニンニクの香りが食欲をそそる「ガーリックシュリンプブロッコリー」のつくり方をご紹介! おいしく冷え対策を行いましょう。
(1) ニンニク1かけはみじん切りにしてボウルに入れ、オリーブオイル大さじ2を加えてあえる。
(2) エビ6尾は殻と背ワタをむき、1に入れて塩、コショウ各適量を加え10分ほどなじませる。
(3) ブロッコリー100gはひと口大に切り、電子レンジ(600W)で2分~2分30秒加熱する。
(4) (2)のエビを取り出し、フライパンに入れて中火で焼く。表面が色づいたら裏返し、3も加えて焼く。(2)の残ったオイルとニンニクを回しかけ、さっと炒める。器に盛り、好みでレモン適量を添える。