自宅に蜂の巣どうする? 恐怖でパニック、駆除巡り高額請求トラブルも…記者もモヤモヤ体験

AI要約

蜂の巣を見つけた際の対応策について、専門家の意見を紹介。

蜂の種類や攻撃性について詳細に解説。

蜂の巣の種類や、安全な放置方法、駆除方法について説明。

自宅に蜂の巣どうする? 恐怖でパニック、駆除巡り高額請求トラブルも…記者もモヤモヤ体験

 7月は蜂の活動が活発になる時季。自宅の軒下に蜂の巣を見つけ、恐怖でパニックになった…そんな経験を持つ人もいるだろう。専門家によると「蜂は注意が必要。だが、無駄に怖がる必要はない」という。どういうことか。自宅で蜂の巣を見つけた時の対応策について、九州大大学院農学研究院の上野高敏准教授(応用昆虫学)に聞いた。 

 上野さんによると、自宅周辺で蜂が巣を作るのは(1)軒先、軒下、窓など家屋(2)生け垣や庭の木など植物-との二つに分かれる。いずれの場所でも、蜂の種類を把握した上で対応することが大切だ。

 注意すべき蜂は2種類。最も危険度(攻撃性)が高いのがスズメバチ。体長は約2~4センチと大きく、刺されれば激しい痛みと腫れ、人によっては全身にアレルギー症状が出て重症化することもある。スズメバチより攻撃性は落ちるが「やや危険」なのがアシナガバチ。小型で細長く、その名の通り長い足をだらんとぶら下げて飛ぶ。

 「実は、この2種以外の蜂は直接手でつかむなどしない限り、人を刺すことはありません」と上野さん。つまり、自宅で蜂の巣を見つけても、スズメバチかアシナガバチのものでない限り、焦って駆除する必要はないと話す。

 自宅にできる蜂の巣の一つに茶色い泥を固めてできた巣がある。攻撃性の低いドロバチやジガバチなどの巣で「泥でできた巣は全て安全。放置していい」という。外見上気になる場合は自分でも駆除できるが、作りが頑丈でなかなか壊れない。

 対して、アシナガバチの巣は木の繊維を巣材とし、灰色っぽい色のシャワーヘッドのような形。六角形の部屋がむきだしになっているのが特徴だ。「アシナガバチは危険だが、近づかない限りは人を攻撃しません」と上野さん。人の出入りがない高所にあるなら放置してもいいが、庭の草木にある場合は手入れ中などに無意識に接近し、刺される危険性もある。その場合は市販の殺虫剤を複数回、巣に吹きかけることを勧める。

 「薬の成分により効果に違いはあるが、蜂は薬に弱い。時間をあけて何度か吹きかけたらいい」