「伝統をつないでいきたい」強い思いを胸に全国大会へ 70年以上の歴史ある秋田北高校放送委員会 “委員ゼロ”の危機に

AI要約

秋田北高校放送委員会が70年以上の歴史を持ち、全国大会に秋田県代表として2人の3年生が出場する。

伊藤千世さんはアナウンス部門で優秀な成績を収め、高橋優綺さんはテレビドキュメンタリー部門で活躍する。

指導教員も含め、全国大会での活躍が期待されている。

「伝統をつないでいきたい」強い思いを胸に全国大会へ 70年以上の歴史ある秋田北高校放送委員会 “委員ゼロ”の危機に

活動開始から70年以上の長い歴史を持つ秋田市の秋田北高校放送委員会。7月22日から開かれる放送コンテストの全国大会に、秋田県代表として2人の3年生が出場する。「活動を引き継ぐ後輩がいない」という問題を抱える中で、大舞台に挑む2人の思いとは。

数えきれないトロフィーの数々。この輝かしい実績を誇るのは「秋田北高校放送委員会」だ。活動が始まったのは1952年。70年を超える歴史の中で、多くのプロのアナウンサーを輩出してきた。

6月に開かれた高校放送コンテスト県大会のアナウンス部門で、優秀な成績を収めた3年生の伊藤千世さんが全国大会に出場する。

アナウンス部門は、自分で興味のあることや学校に関連する出来事を取材して原稿にまとめ、その原稿を自分で読む部門だ。中学校でも放送部だった伊藤さんだが、苦労も多いという。

伊藤さんは「ネタを探すのが一番大変で、校内のネタか、秋田全体に関わることかを決めて、外部の人に取材しに行くのはとても緊張する。なかなかハードルが高いことだと思ったがやるしかないので、今回の大会用の原稿の完成にこぎつけた」と話す。

また、テレビドキュメンタリー部門には、同じく3年生の高橋優綺さんが出場する。

「秋田にまつわる文化って意外と高校生たちは知らないよなと思い、秋田の俳句とその展望について調べたドキュメントをつくった」と話す高橋さん。「全国のいろいろなドキュメント作品が見られるので、そこで、こういう視点からこういう作品が作れるんだな。こういう切り口もあるんだなと、最後の大会だが学んでいきたい」と意欲的だ。

企画から撮影、編集、ナレーションまですべて1人でこなし、全国大会に提出する作品を作り上げた高橋さん。「どういうコンセプトでやりたいのかを具体的に提示しないといけないので、取材先への配慮や要望をきちんと伝えるのが一番難しかった」と苦労を語った。

指導に当たる顧問の高階一也先生は、「結果を県大会でも出してくれたので、思い残すことなく全国大会でも頑張ってほしい」と伊藤さんと高橋さんに期待を寄せる。