子どもの「発達障害」の受診を考えるなら…医療機関を選ぶときに注意すべきこと

AI要約

「発達障害」という言葉がよく耳にされるようになり、子どもの行動に悩む親も増えています。

親が疑問を感じた場合は、まずは生活や環境の改善を試みることが大切です。

医療機関を受診する際には、検査や診断の過程を理解し、必要に応じて専門家の意見を聞くことが重要です。

子どもの「発達障害」の受診を考えるなら…医療機関を選ぶときに注意すべきこと

以前に比べよく耳にするようになった「発達障害」という言葉。その結果、他よりも少し変わっている子や、大人にとって扱いづらい子、期待通りに育っていない子が発達障害と疑われる場面が増えているのではないでしょうか?

そんな中で、自分の子どもが集団行動が苦手だったり、落ち着きが無かったりなどして「もしかして、発達障害かも?」と感じた時に、一体、親はどうするべきなのか…。

そこで今回は、「発達障害のような症状」の原因や、困りごとへの対処法、どう育てていけばよいかを詳しく説明した書籍『子どもが「発達障害」と疑われたときに読む本』をご紹介します。

子どもに「発達障害のような症状」が見られるとき、まずは生活や環境を変えることが重要です。それでも、症状が変わらず、医療機関を受診する場合は、どのような検査や薬があるのか、医療機関を選ぶポイントを解説いたします。

子どもが「発達障害」かもしれないと言われたときや親が考えたとき、まずは生活改善や環境整備にとりくみます。学校の先生と相談して、教室の環境を変えてもらうこともあります。

心配だからと早々に医療機関を受診すると、診断も確定しないうちに、薬を処方されることがあります。もちろん薬物療法が必要な子どももいますが、ファーストチョイスを薬にするのは慎重にしたいものです。「発達障害」は薬物療法で治るものではありません。薬は症状を軽減させるために用いるものです。症状は生活改善で消える可能性があるからです。

医療機関の受診を考えるのは、生活改善などをおこなっても、症状が変わらず、日常生活に支障がある場合です。

生活改善をしても、「発達障害」のような症状が変わらなかったら、医療機関の受診を考えてもよいでしょう。受診や診断について、知っておきましょう。

子どもが「発達障害」かもしれないときには、児童精神科や小児科を受診します。多くは予約が必要です。受診しても、診断がつかない場合も多いです。

<問診>

生まれてからのようす、発達の状況、現在の生活環境、家族について、学校の環境などを聞かれる。あれば母子手帳を持参するとよい。

診察室に入ってきたようすも観察の対象。

【考慮すること】

「発達障害」は生来のものなので下記のような症状が乳幼児期からあったかどうか。

●目を合わせない

● 抱っこをいやがる

● ぐるぐる回る

● 小石などを並べて遊ぶ

● つま先歩き

● 高いところに登りたがる

● 感覚過敏(スーパーの入り口で大泣きなど)

● ひどいかんしゃく

● 道路にとびだす   など

<検査>

心理検査をおこない、診断の補助にする。

(知能検査、発達をみる検査、ロールシャッハテストなどをおこなう)

<診断>

●「発達障害」それぞれに診断基準が決められており、 その基準を満たすかどうかをみる。

● いくつかの「発達障害」が併存していることがあり、 診断は困難。

● 診断がつかないことも多い。