駒村多恵さん え?そこ!? あごの腫れで母が入院1カ月 退院後にようやく分かった意外な原因

AI要約

母親の顎の感染症による入院と手術の経過をつづったエピソード。手術の延期や必要性について悩む中、医師とのコミュニケーションが重要となる。

口腔外科での抜歯予定が高熱で延期となり、手術の必要性に疑問を持つが、結局抜歯を行わず母親の健康を守るために口腔ケアに専念することに決定。

母親の不随意運動や病院のトラブルに悩まされながらも、母親の健康を第一に考え、ポジティブな姿勢で状況に対処するコマタエの姿勢が紹介されている。

駒村多恵さん え?そこ!? あごの腫れで母が入院1カ月 退院後にようやく分かった意外な原因

タレント、アナウンサーとして活躍する“コマタエ”こと駒村多恵さんが、要介護5の実母との2人暮らしをつづります。ポジティブで明るいその考え方が、本人は無意識であるところに暮らしのヒントがあるようです。皮膚の感染症で1カ月に渡る入院となった母親。顎(あご)に赤みが残りはするものの、これ以上入院しても変化はないと言われ、原因がはっきりとしないまま、退院となった時のお話です。

顎の炎症で入院した母は、約1カ月後、無事自宅に戻ってきました。まだ少し顎の赤みが残っている状態でしたが、これ以上入院しても変わらないとの判断です。最終的に蜂窩織炎(ほうかしきえん)という診断名がついたものの、はっきりとした原因はわからず、これといった対策が打てないので、思い当たることを手探りで潰していくしかありません。病院からは、前歯で唇を嚙んだ傷から化膿したと仮定すると歯科を受診したほうがよいと勧められ、歯科医院へ。そこから更に、総合病院の口腔外科を受診することになりました。

まずはレントゲンを撮影し、現状把握。すると、

「下の奥歯の左右両方に炎症が見られますねえ。……奥の2本、抜歯しましょうか」

え? 前歯ではなく、奥歯!?

確かに、赤みは顎の下から右耳まで広範囲でした。しかし、左側は何の赤みも腫れもなかっただけに、左右両方とは予想外。思っていた展開と随分違って驚きましたが、1週間後、CTを撮ってから手術する運びとなりました。

抜歯当日。朝、生放送の出演を控え、打ち合わせをしていると、口腔外科から着信がありました。

「今日手術の予定だったのですが、先生が高熱を出したので、延期させてもらえませんか?」

なんと! 先生、どうぞお大事になさってください……。

ということで、抜歯は翌週に延期。幸い翌週の同じ時間に介護タクシーの予約も取り直すことができました。

それから1週間後。先週のような病院からの着信もなく、順調に介護タクシーで口腔外科へ。

CTを撮ってから診察室に来てくださいとの指示だったので、CT室へ入ろうとしたら、そのときに限って母の口を開け閉めする不随意運動が止まらなくなりました。「止(と)めて」と言っても本人の意思でどうにもならないのが不随意運動。どうしようもありません。

とりあえず入室したものの、すぐに出てきました。

「ちょっと動いちゃって、撮れませんでした。先生にはお伝えしているので、このまま診察室へ行ってください」

CTが撮れないとどうなるのだろうか。手術できないのではないか……。一抹の不安がよぎります。診察室に入ると、母の顎を見た先生は「あら??」と言いながら、

「うーん、レントゲンだけで抜けなくもないけれど……これ、抜きます?」

というのも、2週間前に診察で診ていただいたときは、耳の下付近に明らかな赤みが残っていたのですが、延期になった1週間の間に、赤みも腫れも消えていたのです。

「無理して抜かなくても良いんじゃないかな?」

え!? 抜く必要がないと? でも気がかりなのは、抜かないままでも今後大丈夫なのか。そのあたりはどうなのでしょう。また腫れないですか?

「腫れるかもね。でも、腫れたら、また腫れたときに考えたらいいんじゃないですか」

はあ……確かに腫れることは考えられるけれども、今困っていないのに手術しなくても良いということか。今日は手術ということで、構えてここまでやって来たのですが、拍子抜けです。腫れにおびえながらの生活ではあるけれど、麻酔して抜歯するのは母にとって大きな負担。抜かなくて済むなら良いのかという方向に気持ちも傾いてきました。

「腫れないようにするために、大切なことは何ですか?」

「口腔ケアと、あと免疫ですね。」

結局、歯を抜かず、そのまま帰宅。今は口腔ケアをより一層丁寧に行うようにしています。母は、そんなことなどなかったことのように大変元気。腫れに端を発した入院から手術キャンセル……私も母のサービスにかかわっている皆さんも、キツネにつままれたような気持ちになっています。先生の高熱、母の不随意運動。すごいタイミングで起きましたが、何にしても、母が元気であれば、それで良いのです。