がんで全盲になった少女「こんなになるまで気づかなくてごめんね」母は闘病を絵本に 同じ病気の早期発見につながるよう願って

AI要約

小児がんで全盲になった女の子の闘病生活を描いた絵本がクラウドファンディングで支援を募集。

早期発見と治療の重要性を伝える絵本は、小原佳純ちゃん(4)をモデルにして制作。

母親が異変に気づき患った網膜芽細胞腫をテーマに、絵本を通じて広く啓発を目指す。

がんで全盲になった少女「こんなになるまで気づかなくてごめんね」母は闘病を絵本に 同じ病気の早期発見につながるよう願って

目の小児がんで全盲となった女の子の闘病生活を描いた絵本。早期発見と早期治療の重要性を伝えようと、絵本を出版するためのクラウドファンディングが始まった。

絵本より:髪は全部抜け落ちて、お目目には包帯を巻いています。

目にがんが見つかり、視力を失くした女の子を描いた絵本。 モデルとなったのは神戸市に住む小原佳純ちゃん(4)だ。

1歳4カ月のとき、目に異変があることに母親が気づいた。

母・小原絢子さん:夕日が差し込んでいるぐらいのときに、なぜか窓際でおむつを替えたんですよ。そうしたら普段は見えない目の中に、光が偶然いい感じで差し込んで、眼球の中に透けているように見えたんですよ。よく見たら血走っているし。

治る見込みがなく、がんが見つかった右眼は摘出。その後、ほとんど見えなくなった左眼もがんの再発を防ぐため摘出した。

母・小原絢子さん:こっちこっち。

小原佳純ちゃん:真っ暗だ・・・何も見えない・・・

母・小原絢子さん:本当にこんなになるまで気づかなくてごめんねと、『ごめんね、ごめんね』って寝顔見て言っていたような記憶があります。

佳純ちゃんが患ったのは「網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)」という小児がん。1万7000人に1人の割合で発症するとされ、多くの場合、身近な人が目の異変に気付くことがきっかけで見つかる。

小さい頃から絵が得意だった母・絢子さん。佳純ちゃんの闘病生活や支える家族のことを絵本の物語にして残し、より多くの人にこの病気について知ってもらいたいと思っている。

絵本より:ある日の夕方、お母さんはお目目の中を見て驚きました。キラリと血走った白いものを見つけたのです。

母・小原絢子さん:もうちょっと見つけるのが早かったら、視力も守れたんだろうなと思ったんで、この絵本を手に取ってもらって病院に行ってみようとか、心の持ちようも、親御さんからしたら違うと思うので。早期発見につながるのではないかなと思います。

思いを実現させるために、絢子さんは絵本の自費出版に必要な資金を集めようと、クラウドファンディングを立ち上げた。

母・小原絢子さん:絶望した気持ちで毎日を過ごしていたんですけど、全盲になっても全然活発にやってくれてる姿を見て、くよくよしてはいけないなと、親として何ができるかなって。

絵本の出版のためのクラウドファンディングは、7月12日から9月14日まで募集している。

(関西テレビ「newsランナー」 2024年7月12日放送)