睡眠6時間では認知症診断率3割増…日光浴、朝食、コーヒー、就寝前読書ほか「ボケない眠り方10の鉄則」

AI要約

睡眠時間が認知症リスクに影響することがわかり、7時間睡眠が推奨される。

睡眠の質向上のためには日常生活の見直しや習慣の改善が必要。

朝日を浴びることや朝食をしっかり摂ることが睡眠に良い影響を与える。

■睡眠の質をよくするための10のポイント

 認知機能の低下を防ぐには睡眠時間はどれぐらい必要でしょうか。英国で行われた大規模疫学調査で睡眠時間が一日6時間以下の人は7時間の人より約30年後に認知症と診断される率が30%高いことがわかりました。個人差、年齢差はありますが、認知症を防ぐためには7時間睡眠は一つの目安と考えてよいでしょう。

 現在62歳の私自身は、毎日午後10時頃から睡眠の準備を始め11時には床に入ります。翌朝は5~6時頃に目が覚めますが、夜中にトイレに起きるなど、中途覚醒することもあります。そのようなときは布団から出て何かほかのことをしているうちに自然に眠気が戻ってきます。睡眠時間が足りなければ、昼寝でその分を補うようにしています。

 また、認知症と睡眠は相互に関係しており、睡眠の質が変われば、認知機能はそれに反応します。睡眠の質を良くするためには、日常生活を見直して、問題があれば改善すべきです。それにはいくつかポイントがあります。

 1 朝、太陽の光を浴びる

 睡眠ホルモンのメラトニンの分泌量は夜増え、日中は少なくなります。朝目覚めたら、太陽の光を5~10分間浴びることでメラトニンの産生が減り、同時に翌日のメラトニンを作るための準備が始まります。朝日や日中に光を浴びることで体内時計のずれをリセットすることができます。

 2 朝食抜きはNG

メラトニンは脳内の神経伝達物質のセロトニンによって作られます。セロトニンの生成には炭水化物、ビタミンB6

、トリプトファンが必要です。セロトニンが十分に生成されるためにはしっかり朝食を取ることが必要です。炭水化物はご飯やパンなどの穀物類、ビタミンB6

は鮭や豚肉などの動物性タンパク質、トリプトファンは納豆や味噌などの大豆製品、チーズや牛乳などの乳製品、フルーツならバナナに多く含まれています。朝食を抜くと睡眠に影響します。