料理家・笠原将弘さんのシングルで育てた子どもたちへの思い。「息子が料理人になったら父を超えてほしい」

AI要約

笠原将弘さんは自らの店「賛否両論」を20代後半でオープンし、予約のとれない料理店として成功を続けている。彼は3人の子どもをシングルで育てる忙しい父親でもある。

長男が大学を卒業しアパートでひとり暮らしを始めたことで、完全な自炊生活を送っている。料理に真剣で、友人のシェフやSNSからレシピを学びながら独自の料理を作っているが、まだまだ盛りつけの修行が必要とのこと。

長男は休みになると「賛否両論」でバイトをし、掃除や皿洗い、ホールの手伝いをしている。同世代のスタッフと仲良く働くことが楽しいようで、料理に興味を持っている姿が伺える。

料理家・笠原将弘さんのシングルで育てた子どもたちへの思い。「息子が料理人になったら父を超えてほしい」

20代後半で自らの店「賛否両論」をオープンして以来ずっと、“予約のとれない料理店”という看板を維持しながら、料理界の第一線で勝負してきた笠原将弘さん。忙しいながらもシングルで3人の子どもを育ててきた父親としての姿にスポットライトをあて、子どもたちとの関係や親としての思いをうかがいました。

――長女、次女は社会人、長男は大学生と、3人のお子さんたちも成長されましたね。最近、笠原家になにか変化はありましたか?

笠原:長女、次女とは変わらず同居をしていますが、長男は大学の寮を出てこの春からアパートでひとり暮らしを始めました。もうだれにも頼れない完全な自炊生活なので、けっこう本気で料理をしてるみたい。

たまに家族LINEに「今日はこれつくったよ」って、写真を送ってくるんですけど、それがもうほとんどパスタばっかりで。しかも、ちょっとだけ皿の縁が汚れてるんですよ。僕からしたら「どうせ写真撮るなら、皿くらいふいてくれよ」と思うんだけど、そこがまだ甘いんですよね。長男は僕の友人のイタリアンのシェフたちとSNSでつながっているので、けっこういろんなレシピを教えてもらってて、料理自体は本格的なんですよ。でも、盛りつけはまだまだ修業が必要かな(笑)。

――親の背中を見て育ってきたからか、やっぱり料理に興味があるんですね。

笠原:長男は大学が長い休みに入ると東京に帰ってくるので、「賛否両論」でバイトをさせてるんですよ。掃除、皿洗いのほか、店が忙しければホールを手伝ったりとか。まだまだ料理をする段階ではないけど、ひたすらソラマメの皮をむくとか、簡単な仕込みはやらせたりしています。

同世代のうちのスタッフたちにかわいがられながら、わいわい働くのが楽しいみたいですね。ずっとお姉ちゃん2人にもまれてきたから、同性の仲間ができたみたいでうれしいらしく、僕が知らないところでみんなとごはんを食べに行ったりもしているようです。