トランプ氏、イーロン・マスク氏と対談も暗号資産に言及せず──予測市場とは逆行

AI要約

トランプ前大統領とマスクCEOの対談ではビットコインや暗号資産に触れられず、対話は多岐にわたる話題に及んだ。

マスク氏がX社の大規模な攻撃に遭った疑惑を否定する一方、それが事実であるかは未だ確認されていない。

暗号資産やビットコインへの言及が期待されていたが、対談では他のトピックが中心となり、ポリマーケットでは関連賭けが行われるなど注目を集めた。

トランプ氏、イーロン・マスク氏と対談も暗号資産に言及せず──予測市場とは逆行

ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領は現地時間8月12日夜、X社のイーロン・マスク(Elon Musk)CEOとの対談で、ビットコイン(BTC)や暗号資産について言及することがなかった。

対談は2時間以上に及び、話題は、不法移民、経済、AI、地球温暖化など多岐にわたった。

この対談は100万人以上の聴衆を集めたが、マスク氏によれば「Xに対する大規模な(分散型でサービスを拒否する)攻撃」のため、45分以上遅延した。

「この大規模な攻撃が物語るように、トランプ大統領の発言をただ聞くというだけで多くの人々に対して反対がなされている」とマスク氏はこの疑惑の攻撃について述べた。

しかし、『The Verge』の報道では、ある情報筋の話として、この攻撃について「マスク氏が嘘をついている可能性は99%」とし、事実無根と疑問を呈している。サイバーセキュリティ監視団体ネットブロックス(Netblocks)の警告によると、Xのスペースは国際的な障害に見舞われたものの、DDOS攻撃かどうかは確認されていない。

予測市場のポリマーケット(Polymarket)において、同市場の参加者は対談中に「暗号資産」が言及される確率を65%と予想し、60万ドル(約8800万円、1ドル=147円換算)以上がこの話題に賭けられていた。また、ここでは別のマーケットも追加されて「ビットコイン」が言及される可能性への賭けが行われ、ピーク時には69%、約33万ドル(約4800万円)が賭けられた。

1シェア毎に、予想が当たればUSDC(米ドルと同額で取引されるステーブルコイン)建てで1ドル支払われ、外れればゼロとなる。

なお、ポリマーケットでは、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)などの他のデジタル資産についてリストアップされることはなかった。

同市場参加者は、トランプ氏が「テスラ(Tesla)」に言及することへ25万ドル(約3700万円)以上を賭け、そのピークは79%であったが、トランプ氏がマスク氏の電気自動車ブランドを「あなたの車」と呼んだことで、その固有名詞はかわされた。

その他にも、トランプ氏がXスペースで発言することになるだろうと賭けの対象となった単語には「MAGA」や「不法移民」、「タンポン」などが挙げられる。

先日ナッシュビルで開催されたBTC 2024カンファレンスにトランプ氏が登場し、暗号資産に関する政策を発表するなど、暗号資産は選挙の争点となっているが、6月に開催された第1回討論会など大統領選の主要イベントでは、依然として言及されていない。

|翻訳・編集:T.Minamoto|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin and Crypto Go Unmentioned During Trump-Musk X Space