「架空の商品」をAIで生成、反響が大きければ製品化--マクアケとNTT DXが地域支援の新サービス

AI要約

NTT DX パートナーは、マクアケの製品プロデュース支援事業と連携し、新商品プロデュース事業を開始することを発表。

新商品コンサルティングや架空商品モールを活用し、地域企業の技術力を商品化につなげる取り組みを展開。

地域の中小企業の事業活性化や雇用の創出、地域経済全体の復興に貢献することを目指す。

「架空の商品」をAIで生成、反響が大きければ製品化--マクアケとNTT DXが地域支援の新サービス

 NTT DX パートナーは7月24日、マクアケの製品プロデュース支援事業「Makuake Incubation Studio」(MIS)と連携し、地域企業の技術力を活用して商品化につなげる「新商品プロデュース事業」を、8月1日から開始すると発表した。

 新商品コンサルティングはMISと連携し、商品の開発と企画、「Makuake」でのプロジェクト実施、さらにその後の販売拡大までを支援する。

 また架空商品モールは、事前にメーカーの技術力を学習させたAI(アバター)が、チャットなどで生活者の声をヒアリングし、それらを掛け合わせた架空商品を創造する。

 メーカーは生活者のニーズが具現化した架空商品をもとにした商品開発が可能になるため、需要予測が立てやすく、事業化の成功率向上が見込めるという。有望なアイディアについては、商品化や事業化をNTT DX パートナーが伴走支援する。

 架空商品モールは8月1日にメーカー向けに先行公開し、12月に本格的にオープンする予定。メーカーと生活者を交えたオフラインでのワークショップなども随時開催し、NTT DX パートナーとMISのファシリテーションのもと、メーカーは自社にパーソナライズされた架空商品アイディアを生活者から募ることができる。自治体と連携し、特定の地域メーカーを商品企画から総合支援し、ふるさと納税などに出品して自治体の収益へ還元する構想などもあるという。

 マクアケで専門性執行役員 R&Dプロデューサー MIS事業責任者を務める北原成憲氏によると、「少子高齢化による労働力不足やデジタル化に伴う販売経路の多角化、また原材料価格の高騰などにより、確かな技術力を持つメーカーから斬新な商品が生まれにくい負の構図ができてしまっている。新しく商品開発にチャレンジしたくても、何から始めるべきかわからないという企業の現状がある」と、新事業を開始する背景を説明した。

 NTT DX パートナーでプロデューサーを務める朴在文氏は、「架空商品モールでの商品化は、アイドルがデビューするまでの過程と似ているかもしれない」と語り、企業側のメリットのほか、商品企画会議に参加できたり採用された場合は報酬が得られたりなど、ユーザー側にもメリットがあると述べた。

 NTT DX パートナーとマクアケは本事業を通じて、地域の中小企業の事業活性化と雇用の創出、また地域経済全体の復興に貢献していくという。

プレスリリース