アマゾン、衛星ブロードバンド「カイパー」でNASA衛星データ中継をデモ

AI要約

AmazonがNASA向けのデータ中継サービスの実証実験の準備を進めている。Project Kuiperを使用し、高速かつ低遅延なブロードバンド接続を提供する計画。

Kuiperは2025年に初期サービスの開始を延期し、NASAの「Communication Services Project」を通じてデータを送受信する準備を進めている。

CSPはNASAのTDRSに代わるものとして進められており、複数の企業が参加している。

アマゾン、衛星ブロードバンド「カイパー」でNASA衛星データ中継をデモ

米Amazonが衛星ブロードバンドサービス「Project Kuiper」を使用した、米航空宇宙局(NASA)向けのデータ中継サービスの実証実験の準備を進めていると海外メディアのSpaceNewsが報じている。

 Kuiperは地球低軌道(LEO)に多数の衛星を打ち上げることで、高速かつ低遅延なブロードバンド接続を提供する計画だ。初期サービスの開始時期を2025年に延期することが7月に発表された。

 Amazon傘下で政府機関向けにKuiperを提供するKuiper Government Solutions(KGS)の広報担当者によれば、現在Kuiperでは量産衛星向けのミッション運用センターと、NASAの「Communication Services Project(CSP)」とでデータを送受信することを目指しているという。その後は、Kuiperによるデータのルーティングを目指す。

 「Kuiperは2025年末に衛星を打ち上げ、運用し、さまざまなコンセプトを紹介する一連のデモンストレーションを実施する予定だ」と、KGSの広報担当者は伝えている。

 CSPは、NASAの「追跡データ中継衛星」(Tracking and Data Relay Satellite:TDRS)に代わるものとして進められている。CSPにはKGSのほかにSES Government SolutionsやSpace Exploration Technologies(SpaceX)、Telesat U.S. Services、Viasat、Inmarsat Government(現在はViasatの一部)が参加している。