H3ロケットの打ち上げ成功、「だいち4号」分離…実用化に大きく前進

AI要約

新型ロケットH3の3号機が打ち上げ成功し、政府の地球観測衛星「だいち4号」を分離。

H3は日本の新たな大型主力ロケットで、20年ほど宇宙輸送の中核を担う基幹ロケットとして開発。

だいち4号は高性能なレーダー観測機器を持ち、地表の被災状況詳細に把握可能。

 日本の新たな大型主力ロケット「H3」の3号機が1日午後0時6分頃、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。ロケットは予定の軌道に投入され、搭載した政府の地球観測衛星「だいち4号」を分離し、打ち上げは成功した。今年2月の2号機に続く打ち上げ成功で、実用化に向けて大きく前進した。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、3号機(全長約57メートル)は予定の時刻通りに打ち上げられ、第1段、第2段エンジンを順次着火させながら上昇していった。

 H3は、今年度に退役予定のH2Aロケットの後継機。今後20年ほど日本の宇宙輸送の中核を担う基幹ロケットとして、JAXAと三菱重工業が共同開発した。

 一方、軌道投入に成功しただいち4号(重さ約3トン、高さ約6・4メートル)は、高性能なレーダー観測機器を搭載し、夜間や悪天候時も地表の被災状況を詳細に把握できる。初号機と共に喪失しただいち3号と同じシリーズで、設計寿命を超えて運用中のだいち2号の後継機として使う。