無登録で社債勧誘 80億円集金の金融コンサル「ザ・グランシールド」新たに元社員の男逮捕

AI要約

金融商品取引法違反で逮捕された金融コンサルタント会社の元社員が、債務保証会社の社債を無登録で勧誘し、約80億円を集金。保証事業に実態がなかったことが判明し、捜査が進行中。

元社員は60人から約2億6千万円を集金し、約2500万円の報酬を得た疑い。さらに無登録での勧誘も行い、東京都内の2人に社債の購入を勧めた容疑でも逮捕。

被害者が集団訴訟を行うなど問題が広がり、元社員も矯正モニター事業で勧誘を行っていたことが判明。事件が明るみに出た後は被害者に謝罪していた。

無登録で社債勧誘 80億円集金の金融コンサル「ザ・グランシールド」新たに元社員の男逮捕

債務保証会社の社債購入を無登録で勧誘したとして、金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで金融コンサルタント会社「THE GRANSHIELD(ザ・グランシールド)」の社長ら8人が逮捕された事件で、警視庁生活経済課は、同法違反容疑で、同社の元社員、後藤遼太容疑者(36)=埼玉県蕨市中央=を新たに逮捕した。逮捕は9人目。同課は認否を明らかにしていない。

同課によると、グランシールド社の社員らは、債務保証会社「トラステール」が医療機関が資金調達を行う際の保証事業を運用するとして発行する、年利約20%、満期5年の社債を販売。延べ1300人から約80億円を集金したとみられる。当初は配当が支払われていたが、次第に滞っており、同課は保証事業に実態はなかったとみて捜査を進めている。

後藤容疑者はファイナンシャルプランナーとして知人の紹介などで購入者を勧誘し、同社で勤務した平成30年~令和4年に60人から約2億6千万円を集金。報酬として約2500万円を得たとみられる。

逮捕容疑は仲間と共謀し、元年12月~2年9月ごろ、東京都内の30代女性会社員ら2人にそれぞれ400万円でトラステール社の社債の購入を国に無登録で勧誘したとしている。

グランシールド社を巡っては、同社が運営する歯科医院の矯正モニター事業でも報酬支払いや治療が停止し、被害者らが集団訴訟を行うなど問題化。後藤容疑者はモニター事業の勧誘も行っており、問題が明るみに出た後は「被害者に申し訳ない」などと産経新聞の取材に応じていた。