生産性が「あまりにも低すぎる」国会議員...その改善のために橋下徹が国会に求める、「民間なら当たり前」の「簡単すぎる規則改正」

AI要約

自民党に代わる政権交代の可能性と、橋下徹氏の「政権変容論」についての内容が紹介されている。

橋下氏は国会の効率化を提案し、国会議員の生産性向上と情報活用の重要性を訴えている。

国会議員がタブレットを持参すれば、情報検索が容易になり、質問の質が向上する可能性があると述べられている。

生産性が「あまりにも低すぎる」国会議員...その改善のために橋下徹が国会に求める、「民間なら当たり前」の「簡単すぎる規則改正」

黒船なき令和の日本で、革命なき安逸の日々のなかで、激烈な政権交代は起きるのか?

しかし、いま変わらなければ――かならず日本は、沈む!

百戦錬磨の戦略家、橋下徹(55歳)。時代を見定め、歴史を洞察し、日本人の本質を透徹した先に見えた悪魔的リアリズム、それが「政権変容論」だ。橋下氏は言う。

「『政権変容』が劇的に新しいのは、自民党がどうであろうと関係なく、野党が腹を括って決断しさえすれば次の総選挙で実現できるところです」

2024年の選挙から、グレートリセットは始まるのだ。

7月19日発売の最新刊『政権変容論』(講談社刊)から、特別に内容を抜粋してお届けしていこう。

『政権変容論』連載第33回

『目指すは「自民と野党の連立」ではない...自公過半数割れのその先にある、橋下徹の超現実的な「政策実現のビジョン」とは』より続く

橋下:加えて国会のシステムをもっと効率化して、貴重な国会議員の時間を最大限有効活用すべきです。ほんと国会内は信じられないくらい生産性が低い。民間企業であんなことをやっていたら3日で倒産してしまうでしょう。

そんな非生産的な国会議員たちが、日本の経済成長のためには生産性を上げなければならないと真顔で言っているのですから、笑えないブラックジョークです。

―居眠りしている議員も多い。

橋下:たとえば国会では、投票による採決に一回一時間くらいかかっているようです。現状の札による投票ではなくボタン投票にすれば、あっという間に投票は終わるし、正確な記録も人手をかけずに残せる。国会内をもっともっとDX化していくべきです。

民間も必死になってやっているのですから。

橋下:ところがいまだに国会の本会議では、国会議員はタブレットパソコンを持ち込めないようです。「国会の権威が損なわれる」という理由を国会議員たちは真顔で述べます。

一体、何を言っているのか。一度民間の役員会議に研修に行くべきです。

民間でそんなことを言えば、お前はアホか!

と一蹴されますが、国会内ではそのような意見が多数となってしまう。

国会議員がタブレットを持参すれば、紙の資料はなくなるし、修正も簡単だし、役人の仕事が大幅に減るでしょう。しょうもない重箱の隅をつついた事実確認の質問や、だらだらと説明を求めるようなこともなくなるでしょう。

タブレットの持ち込みが実現すると、国会議員は質問の質を無茶苦茶上げなければならなくなる。すぐに検索できることを長々と質問すれば、無能だとバレるからです。

タブレットの持ち込みを頑なに拒否する国会は、国会議員の無能さがバレることを恐れているのか、ないしはタブレットでゲームをやったり、週刊誌の記事を読んだりする国会議員が多発することを恐れているのか、と勘ぐってしまいます。

このようなことも、与党と野党がいつでも入れ替わり、国会議員全員が与党議員として政権運営を担う立場になることが前提となれば、与野党の区別なく、国会議員全体で国会の生産性を上げることにみなの意識が向かうと思います。

『政治が「変わる」ために必要なのに誰も本気にならない「野党変革」...野党間で死闘が繰り広げられた「衆議院議員補欠選挙」が実はその試金石になっていた!?』へ続く