大腸がん、高齢なら2剤を推奨 主流3剤「効果より副作用強い」

AI要約

75歳以上の高齢者の大腸がん治療において、3種類の抗がん剤を使用した標準治療は2種類の治療と比較して効果が上乗せされないとする研究結果が発表された。

副作用が強くなるため、高齢者には2剤による治療が推奨されるとされており、3剤の使用に対する疑問が広まっていたが、科学的なデータが示されることでその重要性が示唆された。

患者の状態を考慮して、適切な治療方法を選択する必要があり、3剤と2剤の違いを理解した上で治療方針を決定することが重要である。

 75歳以上の高齢者の大腸がんでは、標準治療として国内外で主流となっている3種類の抗がん剤を使った治療が、2種類での治療に比べて上乗せ効果がないとする研究結果を、国立がん研究センターなどのチームが20日、発表した。3剤だと副作用が強くなるため、高齢者では2剤による治療を推奨するとしている。

 同センター中央病院の高島淳生消化管内科医長は「3剤の治療は世界的に高齢者での効果に疑問が呈されていた。科学的なデータを示せた意義が大きい」と話し、患者の状態を考慮して治療を選ぶ必要があるとした。