【独自】1500万円かけてDM発送した高市早苗の政治はカネまみれ?《391万円で買った「過去の総裁選名簿」の闇》

AI要約

自民党総裁選で高市早苗氏が苦境に立つ状況が生まれた。

高市氏が選挙ルール違反疑惑に直面し、関係者や党員から批判を受けている。

DM業者に依頼して発送されたリーフレットについて疑惑が浮上しており、問題の深刻化が懸念されている。

【独自】1500万円かけてDM発送した高市早苗の政治はカネまみれ?《391万円で買った「過去の総裁選名簿」の闇》

9月27日に勝敗が決する自民党総裁選で、小泉進次郎氏、石破茂氏と並んで有力視されているのが高市早苗安全保障担当相だ。だが、いま高市氏が苦境に立っている。

今回の総裁選では、安倍派の裏金事件などがあり「カネをかけない」ことが最大のトピックにあがっている。ところが総裁選が始まる直前、高市氏が政策ビラのリーフレットを自民党の党員などに発送したことがわかったからだ。

自民党総裁選挙管理委員会の逢沢一郎委員長は、「ルールに従い、選挙に臨んでほしい」「誤解がないように、正しい情報をもとに選挙を行ってください」と「注意」をしたと述べた。すると即座に「ルールを守れない人が政治はできない」などと、総裁選に出馬している茂木敏充幹事長らが反応し、大炎上している。

高市氏のリーフレットを郵便のダイレクトメール(DM)で受け取った党員のAさんは、

「DMが来たのは出馬の記者会見があった当日でした。ずいぶん、いいタイミングだと感じました」

と話し、さらに

「私だけではなく、数日後にはかつて党員だった家族宛にも同じDMが届きました。家族はすでに独立して別居していますし、今は自民党員でもありません。ちょっとおかしいですよね」

と続けた。

前回の2021年の総裁選で、高市氏は安倍晋三元首相の後押しで出馬した。下馬評を覆し、岸田文雄首相、河野太郎デジタル相についで3位に食い込んだことで脚光を浴びた。岸田政権でも安全保障担当相を務めた。

総裁選直前には3冊の著書も出版し、捲土重来とばかりに準備を整えていた高市氏だが、

ここに浮上したのが「DM疑惑」だ。

茂木氏らの「反撃」に対し、9月18日、高市氏側はお膝元の奈良県で、地元の記者だけに声掛けして記者会見を行った。対応したのは地元事務所の秘書・木下剛志氏だ。

今回のDMは「定期的な高市後援会の皆様にだしている国政報告のリーフレット」であると主張し、木下氏はこう反論した。

「リーフレットには、経済安全保障担当大臣で取り組んできた内容などで、今後取り組みたい内容は書かせていただいておりますが、総裁選に関することは一文字もない」

「高市が原稿を書き上げたのは7月末の時点のことで、総裁選に出れるかどうかわからず、総裁選の期日も決まっていないタイミングだ。当然ながら総裁選の投票依頼ではない」

だが、Aさんから提供された高市氏からのリーフレットを見ると、

《日本を、守り抜きます》

《国の究極の使命は「国民の皆様の生命と財産」「領土・領海・領空・資源」「国家の主権と名誉」を守り抜くこと》

《その使命を果たすため、「総合的な国力」を強化します》

《「全世代の安心感」を、日本の活力に》

と高市氏が9月9日の記者会見で「公約」と発表した内容とほぼ同じものだ。

18日の会見で、「大変疑念を招く」と総裁選との関連を否定した木下氏だったが、リーフレットの送付は、選管が「カネがかけない総裁選」と文書の郵送を禁止した9月4日よりも前に発送したものなので「問題はない」との見解を示した。

さらに、

「リーフレットは30万超の人に業者を通じて郵送した。8月末に業者に依頼し、9月4日にDM業者に聞いたところ、郵便局にゆうメールで持ち込み発送を完了したと報告を受けた。郵便局に出した時点でキャンセルはできなかった」

と話している。

Aさんは郵便で封書を受け取っている。普通郵便だと1通あたり84円だ。それをDM業者に依頼したとなれば、封入や差出などの作業を加味すれば84円を上回り1通100円近くのコストがかかることになる。木下氏はDM発送の数を「30万超」と認めているが、実際はいくらかかったのか?

あるDM業者は「現代ビジネス」の取材にこう答えた。

「30万通という数なら、ゆうメールで出せば普通より安くなるから、最安で1通あたり50円前後で請け負えるのではないか。ただ量が多いので、代金の3割程度は前払いしてもらい、発送時点で全額決済してもらわないと、怖くて受注できないレベルのものです」