万博会場ぐるり2キロ、大屋根リングつながる 予定より1カ月早く

AI要約

来年4月に開幕する大阪・関西万博のシンボルとなる世界最大級の木造建築「大屋根リング」が21日に完成。高さや幅、機能などについて詳細を紹介。

リングの建設には大手ゼネコンの協力があり、工期が前倒しに。一方、参加国のパビリオン建設は遅れ気味であることが判明。

万博会場内のリングは来場者にとっての中心的な場所となり、各国のパビリオンが並ぶ。工事の進捗やスケジュール遅れに注目が集まっている。

万博会場ぐるり2キロ、大屋根リングつながる 予定より1カ月早く

 来年4月に開幕する大阪・関西万博のシンボルとなる世界最大級の木造建築「大屋根リング」の工事が進み、21日、ぐるりとつながって円になった。手すりや植え込みなどを今後施し、来年2月末に完成する予定だ。

 万博会場となる大阪市此花区の夢洲(ゆめしま)で建設されているリングは、直径675メートル。東京スカイツリー(634メートル)を横にしたくらいの長さだ。高さは内側が12メートル、外側が20メートル。幅が30メートルあり、会場内の通路となるほか、下は日よけや雨宿り、上は展望の場となる。

 円の中は甲子園球場8個分ほどの広さで、参加国のパビリオンが並ぶ。万博会場のデザインプロデューサーの建築家、藤本壮介さんが手がけた。建設費は約344億円を見込む。

 万博を主催する日本国際博覧会協会は、全長約2キロのリングを三つの工区に分け、大手ゼネコンの大林組と竹中工務店、清水建設がそれぞれ中心となる共同企業体に発注。2023年4月に工事を始めていた。当初の計画では、つながるのは9月末だったが、ゼネコン各社が工法を工夫し、1カ月ほど早まった。

 リングは計画より前倒しでつながった一方、参加国が独自に建てるパビリオンには建設が遅れている所もある。万博協会は10月半ばをめどに建物を完成させるよう呼びかけているが、工事がずれこむ国が出そうだ。