岸田首相が海外に脱出? 海外訪問の予定を地震後キャンセル【ファクトチェック】

AI要約

2024年8月8日に日向灘で最大震度6弱の地震が発生し、岸田首相の海外訪問が取りやめられたことが報道された。

一部の投稿が岸田首相が海外に逃亡したと誤解を招く内容を拡散し、物議を醸した。

岸田首相は震災発生後、国内での業務を優先するため、中央アジアへの訪問を中止し、被災地への支援に注力している。

岸田首相が海外に脱出? 海外訪問の予定を地震後キャンセル【ファクトチェック】

2024年8月8日に日向灘で発生した最大震度6弱の地震後、「岸田文雄首相が海外脱出」という言説が拡散しましたが誤りです。岸田首相は9-12日の日程で外遊する予定でしたが、地震を受けて出国を取りやめました。

2024年8月8日、日向灘での地震発生後、「【緊急速報】岸田首相が海外へ脱出」という言説が拡散した。

この投稿は2024年8月13日時点で4800件以上リポストされ、表示回数は530万件を超える。投稿について「身の危機を感じての避難か?」「迅速な対応」というコメントが付く一方で、「タイトルが煽ってる」という指摘もある。

投稿はまとめサイト「ツイッター速報」による投稿だ。リンク先を確認すると、毎日新聞の「自民総裁選控える岸田首相 なぜ今、ユーラシア大陸の真ん中へ(8月8日午後2時12分)」という記事の引用で、タイトルを「引用元: ・【緊急速報】岸田首相、海外へ脱出 」に変更している。

日向灘で地震が発生したのは8月8日16時43分ごろだが、毎日新聞の記事が公開されたのは、その約2時間半前の8月8日14時12分だ。

記事によると、岸田文雄首相は9~12日の日程でカザフスタン、ウズベキスタン、モンゴルを歴訪し、9日にカザフスタンで中央アジア5カ国との初の首脳会合に臨む予定だった。

しかし9日、岸田首相は「政府としての対応や情報の発信に万全を期すべきだと判断した」として、中央アジアへの訪問を取りやめた(朝日新聞)。

岸田首相は、9日に長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参列後、帰京。その後は、タジキスタンやトルクメニスタンの大統領との電話会談などに臨んでいる(NHK)。

岸田首相、海外へ脱出は誤り。岸田首相は、日向灘を震源とする地震発生と南海トラフ地震臨時情報が出されたことで、予定していた中央アジア訪問を取りやめている。

検証:木山竣策

編集:藤森かもめ、宮本聖二

判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。