自民総裁選、費用抑制や長めの選挙期間求める声 選挙管理委発足、8月20日にも日程決定

AI要約

自民党は26日の総務会で、岸田文雄首相の党総裁任期満了に伴う総裁選を仕切る総裁選挙管理委員会の発足について報告され、選挙の準備が進む。党内では選挙の経費抑制や選挙期間の長さなどについて意見が出されている。

逢沢一郎が選挙管理委員長に選出される見通しで、投開票日は9月20~29日のいずれかになる。党内では総裁選が金銭的負担を軽減し、選挙期間を延長することでより活発な論戦が行われるべきだとの意見が出されている。

選挙期間が2週間程度確保され、候補者は全国を巡る形式での活動を行うことが予想されている。ただし、選挙期間を長くすることで予算がかさんだり、負担が増えることも懸念されている。

自民総裁選、費用抑制や長めの選挙期間求める声 選挙管理委発足、8月20日にも日程決定

自民党は26日の総務会で、岸田文雄首相の党総裁任期満了(9月30日)に伴う総裁選を仕切る総裁選挙管理委員会のメンバー11人が報告され、選管が発足した。日程や選挙活動のルールを決める準備が本格化する。党内では、資金力に関わらず幅広い人材の立候補を可能とする経費抑制論や、論戦を盛り上げるため長めの選挙期間の確保を求める声が相次いでおり、選管で協議する。

■「金かからない選挙にすべき」

8月上旬に開く選管の初会合で、逢沢一郎衆院議員が委員長に互選される見通し。党総裁公選規程により、投開票は9月20~29日のいずれかの日に実施される。選管は盆明けに告示・投開票日を固め、8月20日か23日の総務会に諮る方向で検討に入った。

「お金のかからない総裁選にすべきだ」

「長めの選挙期間を設け、党内の意見を発信する時間を増やしてほしい」

26日の総務会で出席者からこうした意見が出た。「政治とカネ」の問題で自民に厳しい視線が注がれていることが背景にある。

森山裕総務会長も総務会後の記者会見で「お金のかからない選挙にしなければならない」と述べた。

渡海紀三朗政調会長は22日、候補者がパンフレットなどを党員に送るために1億円、党員に支持を呼び掛ける電話に数千万円を用意する必要があると指摘。国民に「総裁選にこんなバカな金をかけているのか」と受け止められると懸念を示した。

■選挙期間「2週間程度」確保か

選挙期間については、総裁公選規程で告示から投開票日まで12日間以上と定められている。令和3年9月の前回総裁選は12日間だったが、今回は2週間程度は確保すべきだとの意見が党内で強まっている。

新型コロナウイルス禍だった前回総裁選は主にオンラインで候補者討論会を実施したが、今回は候補者が全国を巡る形式での街頭演説会も行うとみられる。

森山氏は、候補者の主張を世間に浸透させることは重要であると同時に、そのために選挙期間を長くすると費用がかさむとして「バランスを重視すべきだ」との認識を示した。

渡海氏は「できるだけ長く時間を取り、総裁選を盛り上げていただきたい」と主張。党が主導する街頭演説会やオンライン討論会による政策論争に力を入れ、候補者個人のパンフレット郵送など費用負担を抑えるべきだとの認識を示した。(田中一世)