今年度の最低賃金 過去最大の50円引き上げで時給1054円の目安決定

AI要約

今年度の最低賃金の改定について、全国平均の時給が過去最大の50円引き上げられ、1054円となることが決まった。

政府は最低賃金を2030年代半ばまでに1500円に引き上げる目標を掲げており、労使の意見の隔たりが議論の焦点となっている。

審議会は物価高騰や春闘の影響を考慮し、過去最大の引き上げ額となる50円の決定を発表し、10月以降の地方審議会で引き上げ額が定められる予定だ。

今年度の最低賃金の改定について、物価高が続いていることなどから全国平均の時給を過去最大の50円引き上げ、1054円とする目安が決まりました。

「最低賃金」は企業が労働者に最低限支払わなければいけない賃金で、現在、全国平均で時給1004円となっています。

今年度の引き上げに関して、厚生労働省の審議会できょう午前10時から詰めの議論が行われ、全国平均の時給を50円引き上げ、1054円とする目安がまとまりました。

引き上げ額は物価高が続いていることや今年の春闘で高水準の賃上げとなったことなどを踏まえて、去年の43円を上回り、過去最大になっています。

今後、目安の額をもとに各地の地方審議会が協議し、10月以降、順次引き上げ額が決定します。

最低賃金をめぐって、政府は「2030年代半ばまでに1500円」との目標を掲げています。

これまでの議論では、労働者側は物価高騰などから大幅な引き上げを求めていたのに対し、使用者側は特に中小企業ではコスト上昇分の価格転嫁が十分にできていないなどとして慎重な姿勢を示していました。

厚労省の審議会はきのうも議論しましたが、労使の隔たりが埋まらず結論を持ち越していました。