「ナンバーワン」離陸順の運用、8月8日から再開へ 羽田事故で見合わせ

AI要約

国土交通省は羽田空港で起きた航空機衝突事故に関連して、再び離陸順の情報提供を開始することを発表した。

事故では管制官と海上保安庁航空機のコミュニケーションミスが主な原因だった。運輸安全委員会が調査中。

再開に際して、パイロットへの指示内容を徹底させるための対策と注意事項を明確にした。

「ナンバーワン」離陸順の運用、8月8日から再開へ 羽田事故で見合わせ

羽田空港で1月、日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、国土交通省は24日、事故後に全空港で運用を停止した離陸順に関する情報提供を8月8日から再開すると発表した。離陸順の情報提供が他機の状況などを把握するために有益との現場の声などを踏まえ、再開を決めたとしている。

同事故では、管制官が出発順1番目を意味する「ナンバーワン」と海保機側に伝えた後、滑走路手前の誘導路で停止するよう指示したが、海保機は停止せずに滑走路へ進入。直後に着陸した日航機と衝突した。

海保機長が「ナンバーワン」の交信を「離陸許可」と誤認した可能性も指摘されており、運輸安全委員会が事故原因との関連について調査を進めている。

同省は離陸順に関する情報提供の運用再開に当たり、航空機が滑走路に進入する際には、管制官から「Cleared for take-off(離陸許可)」「Cross runway(滑走路横断指示)」など、4つの指示が必要との留意事項をパイロットに周知した。

また、運航遅延でパイロットが時間の制約に追われていたり、機器操作や確認作業などを同時に行っている場面では、簡潔明瞭な交信と復唱など基本動作を徹底するよう改めて管制官側にも求めた。